オリンピック選手が直接指導 もばらスポーツフェスティバル2019 【外房】

 12月15日(日)、茂原市市民体育館で、茂原市教育委員会主催の『もばらスポーツフェスティバル2019』が開催された。バレーボールⅤリーグの『Ⅴ.明日夢(ミライ)プロジェクト』を通じて派遣された、元Ⅴリーガーによるジュニアバレーボール教室と、選手のサイン入りグッズが当たる抽選会が行われた。市体育課の石井知彦さんは、「茂原市は、『市民 ひとり 1スポーツ』を目指しています。スポーツはするのも楽しみ、観るのも楽しみ。一線で活躍したアスリートのプレーを間近に観て、体験することで、地域スポーツの活性につなげたいと考えています」と説明した。
 指導にあたったのは、元豊田合成トレフェルサ・諸隈直樹さん、元久光製薬スプリングス・渡辺真由美さん、元パイオニアレッドウィングス・高橋美帆さん、元デンソーエアリービーズ、北京オリンピック代表・櫻井由香さんの4名。茂原市及び長生郡の2つのジュニアチームと10の中学校バレー部から参加した約140名の小中学生とともに、午前午後を通して汗を流した。手ぬぐいを引っ張り合ったり、ぞうきんがけをするなど遊び形式のウォームアップで体も心もほぐれた後、パス・サーブ・スパイク・ブロックなど、1つ1つに丁寧な指導が続いた。スパイク練習では、渡辺真由美さんが上げたボールで、諸隈直樹さんがするどくスパイクをきめると、会場から歓声が上がった。「体が流れないように」、「ボールの下に早く入ることを忘れないで」というコーチの大きな声が飛び交う中、子どもたちも「ハイッ」と必死にプレーと向き合い、休憩時間にも興奮冷めやらず、コーチを取り囲んで熱心に質問する場面がいくつも見られた。
 茂原東中学校バレー部部長の間宮結菜さんは、「ブロックの時、ネットと体の位置を少し離したら、コートの向こう側がよく見えるようになりました」、副部長の池田ななみさんは、「スパイクの助走では1歩目を小さく、2歩目を大きくという基本を学びました」、また御須日菜さんは、「スパイクでは、左手をしっかり上げて、右手を振り切ることが大切だとわかりました」と、洗練されたプレイヤーの技術を目の当たりにして、目を輝かせた。長生中学校バレー部部長の吉村結依さんと部員たちは、「足元に転がってきたボールを返してからレシーブするという、腰を落とすことを意識した練習など、普段の練習に参考になることがたくさんありました」と顔を上気させていた。
 また指導教諭からも、「プロが大切にしている基礎・基本を学ぶ貴重な機会です」、「サーブやスパイク練習の1つ1つに様々なアプローチの仕方があり、勉強になりました」という声が上がった。教室終了後の抽選会では、観覧者も交えて会場はさらににぎわい、盛会のままスポーツフェスティバルは閉幕。参加者がそれぞれの立場で、バレーボールを楽しく満喫する1日となった。

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