ふるさとビジター館 いちはら自然探訪 クロベンケイガニ

 自宅庭の落葉を片付けていたら、ゴツイ感のあるクロベンケイガニがじっとしていました。この時期は気温が低く、冬眠状態です。
 クロベンケイガニは、漢字で『黒弁慶蟹』、その名前の由来は、甲羅の凹凸の質感が弁慶の形相に似ているなど諸説あります。甲羅は四角形でデコボコしていて、脚には硬くて長い毛があり、ハサミは紫がかった色、雑食性で植物、昆虫など色々なものを食べます。
 生息場所は川の河口、水路、田んぼなど、汽水域から淡水域など幅広いです。汽水域などで産卵し、孵化したゾエア幼生は、海中でプランクトン生活を送り、カニの形になると淡水域にさかのぼってきます。
 県内でも広い範囲に生息しています。河川や水路のアシ原や護岸などでよく見かけることがありますが、千葉県レッドデータブックでは、D一般保護生物に指定されています。
 希少な生物は、山中など自然豊かな場所だけでなく、意外と身近な街中にもいます。我が家の小さな庭も生物多様性に貢献しているかもしれません。
(ナチュラリストネット/時田良洋)

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