毎年11月から翌年4月くらいまでの、いまだ気温が低いうちに、ハーブをたっぷりと刷り込んだベーコンを数回に分けて作りおきしています。真空パックをして冷凍庫に入れておけば1年くらいは保存する事が出来ると思います。
 使うハーブはローズマリー、タイム、セイジ、オレガノなど。豚のバラ肉と肩ロースをいつも半々ずつ用意します。塩胡椒、パウダー状にすり潰したハーブを肉の表面全体にすり込み、ビニール袋の中に入れて出来るだけ空気が入らない様に密封し、その状態で1週間程冷蔵庫の中に寝かせておきます。寝かせ終わったら燻製(スモーク)する日の前日に、今度は塩抜きをします(塩が沢山ついた状態では塩辛くて食べる事が出来ないので)。まず大きな鍋の中に肉の塊を入れ、水道の蛇口の下に置いたら蛇口をひねってほんの少しだけ水を流していきます。この時に折角擦り込んだハーブが流れ落ちない様に注意しなければなりません。それを7~8時間程そのままの状態に保ちます。次は肉の乾燥。肉が濡れていると燻製の煙が付着しないので肉の表面をしっかりと乾燥させます。室内であれば何処か水滴が落ちても構わない所に一晩干します。外であれば、カラスなどの鳥に狙われないようにネットなどに入れて軒下に吊るしておきます。
 燻製する日の朝、炭に火を入れて熱源を作り、自作のスモーカーをセットしその中で7時間あまり肉を燻します。長時間燻製する事によって煙の香りが強い、美味しいベーコンが出来上がります。使うチップはサクラ、リンゴ、ヒッコリーなど。チップの種類によって香りが違いますが、その時の気分によって決めています。燻製している間はいつも畑作業やガーデニングをし、時々温度をチェックしながら出来上がりをゆっくりと待ちます。出来上がった手作りベーコンは温かく、香りが強くて何とも言えない味わいがあります。

長谷川良二
市原市在住。ハーブコーディネーター、ガーデニングコーディネーター、歯科医師。公民館でのハーブの指導や、料理教室を開催しながら自然栽培で野菜を育て、養鶏、養蜂にもトライ中。

関連記事

今週の地域情報紙シティライフ

今週のシティライフ掲載記事

  1. 【写真】第1展示室  人々の暮らしを様々な面で支えている人工衛星。ロケットで打ち上げられた人工衛星は地球の周回軌道に投入さ…
  2. 【写真】教室の講師と子どもたち  JR浜野駅前と五井駅前でダンススタジオを経営する堀切徳彦さんは、ダンス仲間にはNALUの…
  3.  市原市不入の市原湖畔美術館にて、企画展『レイクサイドスペシフィック!─夏休みの美術館観察』が7月20日(土)に開幕する。同館は1995年竣…
  4. 【写真】長沼結子さん(中央)と信啓さん(右) 『ちょうなん西小カフェ』は、長生郡長南町の100年以上続いた小学校の廃校をリ…
  5.  沢沿いを歩いていたら、枯れ木にイヌセンボンタケがびっしりと出ていました。傘の大きさは1センチほどの小さなキノコです。イヌと名の付くものは人…
  6. 『道の駅グリーンファーム館山』は、館山市が掲げる地域振興策『食のまちづくり』の拠点施設として今年2月にオープン。温暖な気候と豊かな自然に恵…
  7.  睦沢町在住の風景写真家・清野彰さん写真展『自然の彩り&アートの世界』が、7月16日(火)~31日(水)、つるまい美術館(市原市鶴舞)にて開…
  8.  子育て中の悩みは尽きないものですが、漠然と考えている悩みでも、種類別にしてみると頭の整理ができて、少し楽になるかもしれません。まずは、悩み…
  9. シティライフ編集室では、公式Instagramを開設しています。 千葉県内、市原、茂原、東金、長生、夷隅等、中房総エリアを中心に長年地域に…

ピックアップ記事

  1. 【写真】第1展示室  人々の暮らしを様々な面で支えている人工衛星。ロケットで打ち上げられた人工衛星は地球の周回軌道に投入さ…

スタッフブログ

ページ上部へ戻る