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今だけ!千葉市科学館にたくさんの『しかけ絵本』が登場 ポップアップ・ミュージアム しかけ絵本の世界【千葉市】
- 2021/3/18
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- 内房
3月20日(土)から4月5日(月)、及び4月17日(土)から5月16日(日)の2期間にかけて、千葉市中央区にある千葉市科学館では『ポップアップ・ミュージアムしかけ絵本の世界』が開催される。会場は同館7階の企画展示室。春・GWと合作の企画展では、思いもよらない世界が来場者を待っている。同館教育普及企画グループの加治菜月さんは、「数あるしかけ絵本の中から、前期と後期に分けて選りすぐりの作品を展示室に公開します」と説明する。飛び出す、引っ張ると動くなど『しかけ絵本』には様々な細工がされており、子ども向けかと思ったら大人のほうが夢中!?なんてこともあるかも。
どんな展示内容?
展示室の中は、主に3つのコーナーに分かれている。まず、『しかけ絵本の歴史』コーナー。今までに、書店で『オズの魔法使い』や『不思議の国のアリス』など有名な物語のしかけ絵本を目にしたことがある人は多くいるだろう。だが、その歴史は思ったよりも長い。「諸説ありますが、13世紀のヨーロッパを発祥とする『しかけ絵本』は、当初学術的な意味を持っていたそうです。空間を利用して星の位置を正しく見せること、などですね。その後、サーカスの様子や動物、風景を楽しむものとして広まり、やがて子供向けのものに展開していったようです」と、加治さんは続ける。しかけ絵本の歴史的な作品や仕組みが分かる古書や原書の展示は、企画展の目玉の一つだ。
次の『いろいろな しかけ絵本』コーナーは、これぞ科学館!と驚くもの。図書館を想像させるような雰囲気の室内に展示されたしかけ絵本10冊を、スマホのアプリを通して実際に絵本を開いているような感覚で楽しめるという。昨年から続くコロナウイルスの影響で実際に本を手で触れることはできない。来場者はケースの中に置かれた本のページを、専用の手動機械でめくれるのだ。また、『自由にさわれるコーナー』には実物の本に触れて動かすことができる。自分のペースでゆっくりと、目の前のしかけの動きに注目してみては。
同館の武藤勇一朗さんは、「一見、しかけ絵本は科学と無縁のものに見えるかもしれませんが、どうやって出来ているのか、なぜこうなるのかと探ることで科学的思考を鍛えることができます。物作りに探求心をもって、自分なりに研究する面白さを知ってほしいです」と、力説した。歴史の長い『しかけ絵本』だが、ほとんどの作家は独自の制作方法をもっており、それを公にしてはいない。ストーリーを楽しむだけではなく、精密に計算された『しかけ』の秘密を探ることも、興味をそそる理由の一つだろう。
そして、最も会場で目を引くと予想されるのは、1メートル近くあるジオラマだ。前半では『ゲーム・オブ・スローン』、後半は『ハリー・ポッター』の敷地を表現したものが登場する予定。物語を知らないという人は、ドラマや映画を見てから来場すると二度楽しめるかもしれない。他にも、会場内に設置される『しかけ絵本』のジャンルは様々。蒸気機関車や船の乗り物。妖精や魔法を使った可愛らしいメルヘン。数字や色を使った幾何学的な視覚マジック。サスペンスを題材とした、思わずぞっとしてしまうような驚きの本もあるというが、これはちょっぴり大人向け。「どんな本に出会えるのかお楽しみに!」と、加治さんは笑顔を見せた。
イベントもあるよ!
会期中、毎日行われるイベントが会場内ワークショップカウンターでのポップアップカード制作だ。大人の手のひらに収まるほどの大きさの飛び出す『家』や『びっくり箱』を作れるという。制作時間は15分で、だれでも参加可能。もう少し挑戦するなら、おすすめは4月24日(土)開催の『とびだすカードをつくろう!』。立体絵本作家として各方面で活躍する、さくらいひろしさんが講師で登場。 みんなで同じものを同じやり方で作るのではなく、自分で考えた飛び出すカード作りを目指す。時間は10時半から12時、13時半から15時の2回を予定している。 加治さんは、「しかけ絵本はめくって飛び出してくるだけではありません。つまんで動かしたり、360度開いてより立体的にしたりと、色々な楽しみ方ができます。とても繊細なものでもあるので、この企画を通して、子どもたちには物を大切にするという意識も育ててもらえたら嬉しいです」と、最後に語った。
・会期 前半3月20日(土)~4月5日(月) 後半4月17(土)~5月16日(日)
・時間 9時~17時
・休館日 5月6日(木)
・料金 大人700円、高校生450円、小中学生250円
・コロナ対策実施中。ワークショップの開催および詳細は、事前にHPで確認を。
千葉市科学館 https://www.kagakukanQ.com