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長南町 花めぐり ~野見金公園 ・ 熊野の清水公園~
- 2021/6/17
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房総丘陵の豊かな自然に恵まれた長生郡長南町。深い緑に抱かれて、季節の花々も美しい。『野見金公園』と『熊野の清水公園』は、町民が丹精込めた手作りの公園。多くの人々に愛され、写真愛好家にも人気のスポットとなっている。
野見金公園
早朝の雲海、太平洋からの日の出、夜空の満天の星。標高152mの野見金公園は、その魅力的な眺望で多くの人をひきつける。東には九十九里浜や茂原市街地を望み、天候に恵まれれば遠くに東京スカイツリーを見ることもできる。元は牧場だった地を地元の人々が時間をかけて整備し、町民670人の手によりサクラの苗木500本とウメの苗木300本を植樹したのは平成16年のこと。その後も町の尽力で四季折々の美しい景観を作り出している。春には『長南さくらまつり』、秋には紅葉、12月には冬のイルミネーションが来る人の目を楽しませる。平成29年には『野見金山展望カフェ ミハラシテラス』がオープン、平成30年には双眼望遠鏡も設置された。第2駐車場も完備され、バスの乗り入れも可能となった。
6月の園内は色とりどりのアジサイの花でにぎわう。広がる遠景を背に、青葉とのコントラストが目に鮮やか。斜面を利用した散策路を歩けば、濃い紫にブルー、水色と約1700株のアジサイが様々な表情を見せる。梅雨の風情を味わうには絶好の場所だ。長南町産業振興課の土岐洋平さんは、「毎年、季節に合わせて様々な花木を植栽しています。素晴らしい眺望と自然に囲まれた空間で、ゆっくりした時間を過ごしていただければ嬉しいです」と話している。
熊野の清水公園
『熊野の清水』は別名『弘法の霊泉』と呼ばれ、全国行脚の途中この地に立ち寄った弘法大師が、農民が水不足で大変な苦労をしているのを見て法力により水を出したとの言い伝えがある。室町時代には鶴岡八幡宮直営の湯治場として栄え、『湯谷(ゆや)』と呼ばれて、これが地名の由来となっている。1985年には千葉県で唯一、環境省の名水百選に選定されたことから、人々が遠方からも水を汲みに訪れる。
道路を挟んで向かいの『熊野の清水公園』には豊かな清水が流れ込み、多様な水辺の動植物が生息している。春先からフジ・ツツジ・スイレンなどが次々と咲き、6月には白やピンク、黄色のスカシユリが咲き揃う。7月から8月にかけては花ハスが池を彩る。その大輪の花は見事というほかない。「長南町で花ハスが見られるのはここだけになりました。私たち管理組合で一生懸命守っています」と話すのは『熊野の清水公園管理組合』の相茂(あいしげる)さん。管理組合のメンバーは現在10名。年間を通じて草取りや柵作りなどを行っている。5月にはアサガオのタネを蒔いたとのこと、こちらの開花も楽しみだ。『清水の里 熊野直売所』では地元でとれた新鮮な野菜や果物をはじめ、味噌に梅干し、特産のウコンや古代米などを販売。隣接する『がんこ茶屋』ではソバとコーヒー、(土)(日)にはカレーも楽しめる。
例年6月中旬には長南町観光協会主催で、『野見金公園』『熊野の清水』を無料シャトルバスで巡る『ぐるっと長南花めぐり』が開催されるが、昨年に続き今年もコロナ禍のために中止。来年以降の再開を楽しみにしたいところだ。『野見金公園』と『熊野の清水公園』の花の開花状況については、長南町公式ホームページのそれぞれ『野見金通信』と『谷津田通信』にて確認できる。花ハスの開花時間は早朝から昼頃まで。見頃は7時~9時頃なので注意が必要。
問合せ:長南町産業振興課
Tel.0475・46・3397
https://www.town.chonan.chiba.jp/shoukai/
・野見金山展望カフェ ミハラシテラス 営業:(金)(土)(日)(祝)のみ 11時~15時
・清水の里 熊野直売所 8時~16時 火曜定休
・がんこ茶屋 11時~不定 火曜定休