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【市原市】私たちの暮らしは何に支えられているのか
- 2019/5/30
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朝起きてから夜寝るまで、私たちの暮らしは守られています。世界各地からニュースとして入ってくる戦争や内乱、飢餓など、国全体を巻き込むような大変なことは、自然災害等を除き、この国では起こっていません。「子どもや孫たちと安心して食事ができる、それはとても幸せなことだと、古希になる年になって良く考えるようになりました」と話すのは『みんなが笑顔で生きる会』理事長の小野俊雄(賀章)さん。
6月15日(土)、更級公園そばの夢ホールにて開催するシンポジウムは、同会による主催で『憲法』をテーマにしています。どうしてなかなか馴染みのない『憲法』を選んだのか、その理由を「私は戦後70年をほぼ同時代で生きてきて、日本がどれだけ平和か、元号が変わることになり改めて感じたからですね。日本は戦争をせず、毎日が無事に過ぎていて、命の危険に怯えることもない。これは社会がしっかり構築されているためです。その根幹には『憲法で決められている』という大前提があるんですね」と話します。
小野さんがある日偶然出会ったのは、今回のシンポジウムで基調講演とコーディネーターを務める弁護士・種田和敏さんの本『だけじゃない憲法』。副題に『おはようからおやすみまで暮らしを見つめる最高法規』とあります。小野さんは「憲法は権力者が国を自由にしないよう、制限しています。私たちそれぞれが、個人として尊重され、自分の人生で幸福を追求する権利があり、国はそれができるよう最大の尊重をしなければならないと明文しています。そのおかげで私たちは、お母さんの胎内にいる時から法律で守られています。母子手帳がその代表です」と言います。
母子手帳は、日本国内にいる人は誰でも受け取ることができます。国籍も人種も問わず、すべてのお母さんに『赤ちゃんが無事に産まれ育つように』ということで渡されます。生まれてくる赤ちゃんの命は守らなければならない、そうした基本理念が根底にあるのも、憲法が個人を大切にしなさい、と表現しているからとのこと。
「私たちの生活とはかけ離れているようですが、労働も宗教も結婚も、私たちが選べるのは憲法がそう明記しているからです。今回のシンポジウムでパネリストを国会議員などの皆さんに依頼したのは、国の立場で憲法をどう捉えているか、実際に市民に向けて話して欲しかったからです。種田さんには憲法が私たちの暮らしをどう支え守っているのか、とても分かりやすく話してくださるので、ぜひ皆さんに憲法の大切さを知っていただくきっかけにしていただければ」と小野さん。また『みんなが笑顔で生きる会』では、この秋に市内各地で地域の高齢者が気軽に参加して楽しめる交流会も企画しています。小野さんは「高齢者が幸齢者となれるよう、実際に高齢者である私たち自身が考えていかなければ」と思っているそう。憲法のシンポジウムもその一環だとか。なかなかない機会です。詳細は下記にて。