挑戦と努力、素直な心が幸せを呼ぶ
- 2014/2/7
- 外房版

書道はもちろん、洋裁、編み物(講談社のコンクールで香港マカオ賞受賞)や籐手芸など種々の師範資格を取得し、卓球から民謡(房総民謡大会部門優勝)、墨絵まで数えきれない程の特技を持つ。茂原市在住の書道家、濱崎松岑さん(68)の素顔だ。何事にも挑戦することが大好き。そしてたゆまぬ努力と明るく素直な性格が築き上げてきたものは大きい。「一番はやはり書道。心が落ち着くし、集中力も磨かれる。卓球にも通ずるところがあります」心に浮かんだ句を筆で木板に書いたものや刻字など作品は様々。「板に書く作品は失敗が許されない一発勝負ですが、紙より飾っていただけると思って。感動してもらえるものを作っていきたい」と屈託のない笑顔で話す。
刻字は紙に書いた文字を木板に写し、字の周りを彫って金箔などを貼る浮き彫りと色をつけてから彫る中彫りとがある。どちらも筆で書いた文字の勢いをそのまま表現するのは難しいというが、毎日書道展では11回の入選経験を持ち、以降、無鑑査で入選する会友の資格も取得。千葉県美術展覧会でも16回連続入選と実力が評価されている。
書く時の気持ちや感情が文字を創る。今の『笑』という文字は還暦記念展での『笑』より、笑顔そのものを形どったような楽しそうな表情を見せている。「幸せです」と微笑む濱崎さんを象徴しているかのようだ。趣きのある板の形にインスピレーションが働いて作品が生まれることもあるとか。
「主人に感謝しています。本当によいものを生み出すにはお金がかかりますから。その代わり、友人とお茶を飲んだり旅行に行ったり遊ぶことは一切しません。その間にひたすら努力をします」と言い切る。自宅で開いている書道教室の生徒にも「一人前になりかったら人の3倍は努力しなさい」と説く。
一昨年の秋には茂原市の『ぎゃらりー寄り道』で毎日書道展10回目入選記念展を開き、書・刻字約50点を披露した。次なる目標は喜寿である77歳の年に個展を開くこと。半年前から二本筆で書くという手法を始めた。力強く味わい深い印象が文字に表れる。「新しいことにチャレンジしながら、自分にしか創ることのできない作品を揃えていきたい」と抱負を語った。
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