できたばかりの棉で糸をつむごう

 昨秋、東金青年の家で行われた『糸つむぎ体験』。主催の『わいわいおもしろ味熟』の竹内まさみさんは、「3回目を迎えたこの企画。棉は中心メンバーの3人の庭と2カ所の畑で育てたもので、白と茶色と緑の3色があります。昔、棉を栽培していたというお年寄りがいらしたこともあり、楽しんでいます」と話す。
 5月に種を撒き、夏までに花を咲かせ、秋になると花の後に実を付け、実が割れると棉がはじける。糸つむぎ体験では、その棉を綿くり機で伸ばし、綿うち・すきをしてから、糸をつむぐという工程。実を収穫して種を取り除くまでを棉、加工されたものを綿と表現する。棉を入れ、手動で綿くり機を動かす人は、「初めて体験したのに、どこか懐かしい感じがした」と言う。次の綿うち・すきはブラッシングのようなもの。丁寧にそこまで終わらせると、ついに糸つむぎ。親指と人差し指でつまみ出すように少量を引き、ねじりながら伸ばしていく。初めから細さを意識してしまうと糸を引くたびに切れやすくなり、あまり弱くねじるとよりが戻ってしまうなど気を付けるポイントも重要。
 「産地でもないのに珍しいなと思ってやってきました。楽しかったんですが、慣れるまでは時々手がつりそうになりました」と笑う女性や、「とっても楽しかった!」という地元の中学生2人組。「早い人は20分くらいで作業が終わるかも」という竹内さんの予想とは裏腹に、訪れた人々はいつまでも熱心に糸をつむぎ続けていた。

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