「目標は、関東女子サッカーリーグ1部昇格、2年後にインカレ出場!」
- 2014/1/31
- 市原版
帝京平成大学女子サッカー部
「健康・医療・スポーツ」をキーワードにした教育・研究を具体的に進めることを目標にハード面(施設)の充実をしてきた市原市にある帝京平成大学。充実した施設の活用を更に推し進めるため、昨年4月、女子サッカー部を創設した。県内では4チーム目の大学女子サッカー部となる。
部員を率いるのは千葉県長生郡出身の片岡操監督(52)。日本サッカー協会公認A級ライセンスを保持し、ジェフユナイテッド市原・千葉育成組織で指導実績があり、明海大学サッカー部や千葉県国体選抜成年男子での監督も務めた。同時に、コーチ2名(竹内康弘、ジェフユナイテッド市原・千葉レディース所属櫻本尚子)とトレーナー9名が現場で選手をサポートする。練習場所のうるいどグラウンドは、イタリアのユベントスやASローマなどで採用されている、世界で最もクオリティーが高いとされる人工芝のサッカーグラウンドだ。
1、2年生の部員14名は、ほぼ毎日練習に励み、日曜日には公式戦に参戦したり練習試合を行っている。ほとんどの部員はサッカー経験者だが、まだできたばかりのサッカー部。現在は関東女子サッカーリーグ2部で、取材時には2部13チーム中8位。片岡監督は、「1年生が多いにも関わらず、よく奮闘したと思う。来季は1部昇格を目指したい。全員がボールをつなぎ、動かし、見る人をワクワクさせるチームにしたい」と話し、キャプテンの大山さんは「目標は2年後にインカレ(全日本大学サッカー選手権)出場!」と意気込む。
部員の皆さんに入部の理由を尋ねると、大半は「環境がいい」、「医療系の勉強をしながらサッカーができる」とのこと。自己紹介代わりに、好きなサッカーチームと憧れの選手を答えてもらった。(五十音順)新井「アイナック神戸。近賀ゆかり。プレーを尊敬している」伊藤「中村俊輔。キックの精度」上村「マンUの香川。膝下の速さ」太田「自分と同じキーパーの川島。判断の速さ」奥村「長谷部。最後まであきらめない、周りを見ながら気を遣ってプレーする、キャプテンの自覚を持ってプレーしている」大山「中村俊輔。キック力」門脇「同じ高校だった宮間あや」齋藤「チェルシーFCのフェルナンド・トーレス。突破力と決定力。同じくチェルシーFCレディースの大儀見優季」佐藤「香川。身体の使い方」菅生「チームは小さい頃から応援に行っていた鹿島アントラーズ。好きな選手はFCバルセロナのイニエスタ。足もとの上手さ」髙林「柿谷。積極的にシュートを打つ」目黒「インテルの長友。運動量と頑張るところ」吉田「インテルの長友。持久力」
アスリート育成やスポーツ医療・科学分野などに力を入れる同大は、女子サッカー部創設を機に、昨年秋、日本代表なでしこジャパンFW大儀見優季選手(英・チェルシー所属)とアドバイザリー契約を結んだ。調印式と講演会で、大儀見選手は「大学の女子サッカーに対するバックアップが整えられており、自分の経験を育成年代の選手に直接伝えることで、未来の『なでしこ』を生み出し、今後の女子サッカー界の発展に貢献できると思った。また、帝京平成大学では、トレーナーや指導者を養成するスポーツ関連の学科があり、加えて柔道整復、理学療法学科などスポーツに関わる様々な医療系の資格が取得できる。トップアスリートとしての経験、ケガからの復帰の経験を、未来のスポーツを支える大学生たちに伝えていきたい」などと語った。2年契約で技術指導の他、学生向けの講演会や地域イベントを計画している。
キャプテンの大山さんは、「私たちのチームは、まだ人数も少ないし個々の力がないから全員でボールを大事にするサッカーをやっていきたい。個人的には、一番声を出すようにして皆を引っ張れるようにしたい」と闘志を燃やす。「なでしこジャパン」の活躍以降増えたサッカーをやってみたいという女性たち。今年は男子のワールドカップが開催され、来年は女子のワールドカップも開催される。再び女子サッカーも盛り上がることだろう。指導陣と環境に恵まれ、学業との両立も可能な同大女子サッカー部への大勢の入部希望者も予想される。是非、目標に向かってチャレンジを続けてほしい。