姉崎神社の節分祭
- 2014/2/28
- 市原版

2月3日の夜、姉崎神社で節分祭が開催された。陽が暮れると境内にはいくつもの夜店が並び、例年3000人以上とされる人出で、ごった返すほどに賑わった。特設ステージでは下町・上町・宮本の子どもたちが明神囃子を披露し、境内の中ほどに作られた大きな焚火では、お札などが焚き上げられた。
神事は19時から。節分はもともと、季節の変わり目に厄や病などの邪気を祓い清める行事。古社である姉崎神社では、伝統的な古式ゆかしい『追儺(ついな)の儀』として、弓の弦を鳴らしたり、氏子や地域の関係者たちが玉串を捧げるなどした。
豆まきは神事の後。参列者が2回に分かれ、特設ステージから餅と炒り豆などが入っている小袋を投げた。待っていた人たちは歓声をあげ、押し合いへし合いしながら夢中で取り、拾っていた。
総代会会長・作阿彌(さくあみ)さんは、「姉崎の節分祭は以前から夜に行われていました。昔は海苔漁が盛んで、この時期は日中に神事ができなかったためのようですね」と話した。姉崎高校の平野校長は初参加の神事に、「姉崎は地域のつながりが強く感じられる行事が多く、魅力的ですね」。同じく初参加の町会婦人部・相川さんは「伝統的な神事に参加して、緊張もしていますが嬉しいです」と語った。
姉崎神社の拝殿のなかには、昨年、黄金の龍も新しく飾られた。安土桃山時代の木彫で、昔は本殿向拝にあったという。ずっと保管されていたのが見つかり、修復して金箔を施し、蘇らせた。この龍ができてからは、拝殿の外からの参拝だけでなく、拝殿内側で龍に手を合わせる人も増えたという。龍は吉祥の象徴。新年度を良い巡り合わせとするために、訪れてみるのも良いのでは。