真心をこめた贈り物

 市原中央インターアクトクラブ(市原中央高校)が10月下旬、『第18回ボランティア・スピリット賞(アワード)』首都圏ブロック賞を受賞した。同アワードは、米国の金融サービス機関、プルデンシャル・ファイナンシャルによる、12歳から18歳までを対象としたボランティアを支援する制度。栄えある受賞を受けて「驚いています」と同クラブメンバーの幸野渚さん(3年)。千葉県内の団体、個人が受賞するのは今回が初めて。
 同クラブが行った活動は、ワクチンに換えるペットボトルのキャップ収集、児童擁護施設訪問、不要な布を用いてパッチワークの人形を作り開発途上国に送る『ハッピートイズプロジェクト』への参加など多岐にわたるが、一番力を入れたのは2013年に台風被害を受けたフィリピンへの支援活動。現地の状況を調べることから始めたところ、身分格差がひどく学校に行きたくても行けない子どもたちが大勢いること、劣悪な衛生環境であることなど悲惨な現状が浮き彫りになった。また、様々な国からの支援物資があふれ、意外にも現地ではその有り難みが薄れており、一方で地域によっては物資の奪い合いによる殺人まで起きているという現実。そこで31名の同クラブメンバーは、ただ物資を送るだけではなく、真心をこめた手作りのものを送ろうと考えた。送り先は、経済的な理由で通常の学校へ通えない人のための学校。家庭で不要になったクレヨンを集めて粉にし、溶かして型に入れ再び固めるマーブルクレヨンを作った。バラやハート型で見た目も美しいクレヨンに、自分たちの活動風景をポスターにしたものを添えて送った。まだ返事はないが「喜んでもらえているといいな」と幸野さん。
 阿部実有(みゆ)さん(3年)は「国際交流がしたくて入部したが、ただ海外に興味を持つだけではなく、文化の違いや相手の国が抱える問題をきちんと理解して行動を起こすことが大切だとわかった」と話す。
 同クラブは市原ロータリークラブからの支援を受けて活動しており、上総山田駅周辺でのゴミ拾いや植栽など地域でのボランティアも日々行っている。清掃作業をしているのを横目に、タバコのポイ捨てをする心ない行動に遭遇することもあるが「直接『ありがとう』の言葉をいただけることが励みになる。私たちの活動を周りの方々に知っていただく機会にもなっている」と幸野さんは嬉しそうに話す。
 顧問の木嶋勇一教諭は「国内にとどまらず、世界に目を向けることが同クラブの目的でもあるが、まずは身近な地域への貢献が国際交流への第一歩だと考えている」また、「生徒たちが自主的に決め、自主的に動くという過程と活動を継続させていくことが大事」と語った。

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