陽気なペルー人の家庭料理

 南米大陸の中西部に位置するペルー共和国。先住民のインディヘナ、植民地支配したスペイン人とインディヘナの血を引くメスティソ、ヨーロッパ系や日系などの多様な文化が混在し、ナスカの地上絵や古代インカ帝国の遺跡マチュピチュなどで知られる。市原市在住ペルー人は260人以上いる。
 2月8日、youホールにて市原市国際交流協会主催『食を通して外国文化を知る ペルー料理』が開催された。講師は日本在住15年のペルー人マエハラ・セシリアさん。通訳の木下エンペラトリスさんとペルー人女性2名、日本人のボランティア5名がサポートする講座に男女17人が参加した。
 材料はおよそ5人分。『紫とうもろこしのプリン』は芯と実をほぐした紫トウモロコシ1本、生パイナップル5分の1の皮、シナモンスティック、クローブを水2Lで40分煮出して濾す。砂糖約200g、レモン汁4分の1個分、1センチ角に切ったパイナップルの実とプルーン5個を加え、ボールに水溶き片栗粉を多めに作り、かき混ぜながら入れ柔らかいゼリー状にする。器に盛って常温で冷ます。
 スペイン語でロモ・サルタードという『牛ひれ肉の野菜炒め』はすりおろしたニンニク1かけを混ぜた1㎝角の牛肉500gを炒め、塩、胡椒、味の素、クミンで味付け。くし切りにしたタマネギ2個、トマト2個も入れ、醤油、酢で味を整え、最後にあらかじめ拍子切りにし揚げた2個分のジャガイモを加える。黄色いトウガラシのマリネを散らし完成。油でいためたみじん切りのニンニク、塩少々を洗い米に加えて普通の水加減で焚いたガーリックライスに添える。
 『牛肉と野菜のスープ』はニンニク、玉葱、角切りの牛肉200gを炒め、セロリの茎、塩、胡椒を加え、水2Lで煮る。拍子切りのジャガイモ2個とパスタ約100g、オレガノをいれ10分加熱して出来上がり。
 レシピには主な材料の分量しか記されておらず、調味料は計量せず鍋に投入するスタイル。とまどいがちな参加者に日本人スタッフは「日本人と違う感性、楽天的な国民性に触れてもらいたい」と鷹揚に構える。とはいえ、最後にセシリアさんが各調理台をまわり、調味した完成品は「優しい味」、「日本人好み」と大好評だった。
 食事のあとは外国文化について知る時間。セシリアさんは故郷アレキパの富士山に似たミスティ山を紹介。日本人と結婚して40年になるエンペラトリスさんは「ペルーでは雨がほとんど降らないので、傘も長靴も必要ない」。「コーヒー豆よりインスタントコーヒーが高価」など日本との違いを語った。三択クイズが出されたあと、講師たちは突然民族音楽に合わせてダンスを踊りはじめ、「ペルー人はパーティが大好き」と笑顔を振りまき拍手を浴びた。協会は5月6日(水)に『国際交流ひろば』を開催予定。

問合せ 市原市国際交流協会事務局
TEL 0436・23・9826

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