地域ブランド力を底上げし、まちの活性化へ

 昨年開催された『いちはらアート×ミックス』で、市原商工会議所が行った『いちはら名産品リ×ミックスプロジェクト』。既存の商品に若手デザイナーが新しいパッケージを考案、グッズや食品など約30種類が新たなアイテムとして登場し、「お土産にとても良い」と多くの来場者から好評を得た。
 その商品群のなかのひとつ、市原の難読地名を商品名とした清酒4本セットが、『日本パッケージデザイン大賞2015』のアルコール飲料の部で銅賞を受賞した。主催は公益社団法人日本パッケージデザイン協会。2年に1度開催されるコンペティションで、今回は1430点を超える応募数が集まった。受賞の清酒は『飯給(いたぶ)』『廿五里(ついへいじ)』『海士有木(あまありき)』『不入斗(いりやまず)』の地名を大きく和紙にデザインし、祭提灯のようにも見える遊び心を感じさせる作品だ。さらに手作業で包むなどの手間をかけているため、手づくり感の温かみもある。カラフルで見栄えもよく、ドイツやイギリスのデザイン誌にも紹介されるなど、注目されている。
 「今回のデザイン受賞もそうですが、リ×ミックスプロジェクトの商品群は問合せも多く、皆さんに喜んで買っていただける地域の名産品として、商品価値が高くなっています。メーカーとデザイナーのこだわりが融合し、生まれ変わった地域ブランドとして展開できるのも強みです。昨年の12月から今年2月まで、渋谷ヒカリエで行われたP to P STOREという47都道府県の商品を紹介するイベントでも、CHIBA代表として展示させていただきました。商工会議所としてはさらに販売支援を続けて、商品紹介の機会を広げ、話題作りなどに生かしたいと考えています」と担当の道山さんは話す。
 商工会議所では、地域ブランド力の底上げをしたいと、新たに『いちはら国府ブランド』も展開している。昨年には地域で長年愛されてきた商品を中心に、第1回『いちはら国府プレミアム商品』として、『ごぼうみそ』『原木椎茸化粧箱入り・森林(もり)の木の子』『牛久饅頭八坂太鼓』『純米酒市原のしずく』『純金くろしお最中』『いちじくまんじゅう』の6品を選定。そして今年の第2回には『上総海苔5つの味』『上総鐙焼』『養老パリパリウィンナー』『DORA福』『シイタケおこわ』の5品を認定品とし、紹介中だ。
 「地域活性化につながる活動を、地道に継続していくことが大切。市民の目にふれる機会を増やし、常に情報発信をすることで、バックアップしていきたいと考えています」。次は姉崎地域の名産品・イチジクをクローズアップした『いちじくの里プロジェクト』も発案。新商品開発も検討中とのこと。

問合せ 市原商工会議所
TEL 0436・22・4305

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