ますます活発! 市原シニアアンサンブル『こすもす』

 市原シニアアンサンブル『こすもす』が5周年を迎えた。毎週木曜日午後、ちはら台コミュニティセンターで40代から70代の27名が練習に励む。クラッシック、タンゴ、ポップス、童謡など今まで演奏した曲は60以上。青葉台小学校で初コンサート以来、鴨川青年の家での福島からの避難者慰問、シニアアンサンブル全国大会ほか、市内の公共施設、福祉施設などで演奏してきた。
「短い音をもっと大切に」、「メロディに引っ張られないで」と楽団を指揮するのは大野悦男さん(68)。「演奏する人、聴く人が喜んでくれることを願い、メンバーの顔を思い浮かべながら技量に合わせ楽譜を作ります」と話し、定年後初めて楽器を手にした、学生時代からバンドを組んでいたなどさまざまなレベルの楽団員をまとめる。
 8月末のサマーコンサートで合唱団と合同演奏したのはシベリウス作曲の『フィンランディア』。取材日はこの曲の2回目の練習とあって、まだ音は揃わない。アコーディオン奏者で副代表の渡辺さんによると「大野先生の魔法のひと言で演奏が格段に良くなる」そうだ。「でも神通力は続かないですよね」と笑う大野さんの表情は優しい。
「大勢で弾くのは楽しい」と話す辰巳台東に住む男性は55歳から個人でクラリネットを習っていたが、定年退職を機に入団した。68歳の男性は「初回の練習に行ったら、すでに自分が持つアルトサックス用の楽譜が新たに作成されており感激しました」と語る。青葉台に住む63歳の女性は「ホームページにあった動画『ラ・クンパルシータ』が素晴らしかったので」と今回初参加。千葉から電車で通う75歳の男性は、今後体力がなくなることを見越し、クラリネットに加えチェロも弾き始めたという。
 ベースギター担当で代表の松永恒文さん(74)は「指導者の人柄の良さと団員のチームワークの良さが自慢」と胸を張る。「役員中心で打ち合わせをするはずの連絡会には、自由参加なのに殆どの団員が参加し、仕事を分担して下さいます。男性団員のため演奏会用の赤い蝶ネクタイを女性たち自ら手作りしてくれたときは感激しました」と言うと、バイオリンを弾く、副代表の森さんが「会社員時代は心がすさむけれど、定年退職後は音楽の情操効果でみんないい人になる」と周囲を笑わせた。昨年、団員が東金市にも楽団を立ち上げたそうだ。
 団員募集中(入会金1500円、月会費3000円)。特にバイオリン、ビオラ、チェロなどの弦楽器のパートを求む。「楽器に触れた経験のある人、楽器教室で受講中のレイトスターターも合奏が楽しめます」と森さん。但し、担当楽器のほかにバイオリニストデビューを狙い、密かに練習するメンバーもいるというから侮れない。

問合せ 渡辺さん
TEL 080・8724・6810
matsunaga@icntv.ne.jp

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