地獄を学んで、お化け屋敷へGO!

 8月9日(日)、南総公民館主催で行われた『恐怖の館体験』。2部構成の同講座は、参加者130名という大盛況!第1部、千葉県立中央博物館大多喜城分館の地引尚幸さんによる『地獄絵図の絵解き』が始まると、集った子どもたちは静かに耳を傾けた。「地獄は8つあり、地下で立体構造になっています。
 身体を切り刻まれても元に戻り、また切り刻まれる。苦しいですね。でも、今生きているこの世が、地獄のときもあるんですよ」と地引さん。持参した1700年代に描かれた慈眼寺蔵の『地獄絵図』に目を凝らす参加者には、最後まで熱心に解説を続けた。
 そして第2部、市原高校の有志が6月から構想を練ったお化け屋敷『恐怖の館』に順次移動。お化けに扮した14名の高校生たちが、館の中で息をひそめる。はしゃいでいた子ども達も、順番が近づくにつれて緊張から真顔に。地引さんが、「今の子は、興味がないようで地獄のことをよく知っているんです。漫画やアニメの影響でしょうか」と話すように、知識があるがゆえに想像が膨らむのだろう。
 2分間のコースでは、霧吹きの水が突如降ってきたり壁から手が飛び出してきたりと、思わず悲鳴を上げてしまう力作だ。中には大声を上げて泣いてしまう女の子もいて、それがさらに待っている人間の恐怖をあおる。「怖かった、と言ってもらえると嬉しいです。とてもやりがいがあります。男の子も震えていたりするんですよ」と同校3年の吉野一希(かずき)さん。身体が溶けてしまいそうに暑かった今夏、背中がひんやり冷えたのでは?

関連記事

今週の地域情報紙シティライフ

今週のシティライフ掲載記事

  1. 【写真】第1展示室  人々の暮らしを様々な面で支えている人工衛星。ロケットで打ち上げられた人工衛星は地球の周回軌道に投入さ…
  2. 【写真】教室の講師と子どもたち  JR浜野駅前と五井駅前でダンススタジオを経営する堀切徳彦さんは、ダンス仲間にはNALUの…
  3.  市原市不入の市原湖畔美術館にて、企画展『レイクサイドスペシフィック!─夏休みの美術館観察』が7月20日(土)に開幕する。同館は1995年竣…
  4. 【写真】長沼結子さん(中央)と信啓さん(右) 『ちょうなん西小カフェ』は、長生郡長南町の100年以上続いた小学校の廃校をリ…
  5.  沢沿いを歩いていたら、枯れ木にイヌセンボンタケがびっしりと出ていました。傘の大きさは1センチほどの小さなキノコです。イヌと名の付くものは人…
  6. 『道の駅グリーンファーム館山』は、館山市が掲げる地域振興策『食のまちづくり』の拠点施設として今年2月にオープン。温暖な気候と豊かな自然に恵…
  7.  睦沢町在住の風景写真家・清野彰さん写真展『自然の彩り&アートの世界』が、7月16日(火)~31日(水)、つるまい美術館(市原市鶴舞)にて開…
  8.  子育て中の悩みは尽きないものですが、漠然と考えている悩みでも、種類別にしてみると頭の整理ができて、少し楽になるかもしれません。まずは、悩み…
  9. シティライフ編集室では、公式Instagramを開設しています。 千葉県内、市原、茂原、東金、長生、夷隅等、中房総エリアを中心に長年地域に…

ピックアップ記事

  1. 【写真】第1展示室  人々の暮らしを様々な面で支えている人工衛星。ロケットで打ち上げられた人工衛星は地球の周回軌道に投入さ…

スタッフブログ

ページ上部へ戻る