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夢をあきらめない
- 2016/7/8
- 市原版, シティライフ掲載記事
~フューチャードリームカップ開催
6月18日、初夏の暑い日差しのもとゼットエーボールパークで開催された『熊本・大分震災チャリティーマッチ 第2回フューチャードリームカップ』。ケガや体罰など様々な理由で野球を続けることをあきらめた人たちが再び輝ける場を、と日本野球指導者協会主催のもと開催された。出場には、そういった選手を支援しているチーム、高校・大学・日本野球連盟に加盟していないチームなどの条件がある。今回は都内と埼玉県からの社会人・大学の6クラブチームが出場、熱いトーナメント戦を繰り広げた。大会中、熊本・大分地震被災者のための募金活動も行われた。
「パンッ」白球がグラブにおさまる音、「ストーライク!」独特の節回しがきいた審判の威勢のいい声がグラウンドに響く。スタンドからは「頑張れよー」と声援が。日が落ちてきて涼しくなった夕刻、2回戦を勝ち抜いてきた『武蔵野野球クラブ』(以下『武蔵野』)と『I・S・C』(埼玉県)による優勝争いの火ぶたが切られた。前回準優勝だった『武蔵野』は大学生、一方の『I・S・C』は社会人チーム。立ち上がりに3点を与えた『武蔵野』だったが3回表、先頭打者が内野安打で出塁。勢いに乗り、連続ヒットから一挙5得点で逆転。その後はお互いにランナーを出しながらも両チーム投手がふんばり大量得点にはつながらず、結果、8対6で『武蔵野』が優勝した。MVPに輝いた『武蔵野』ピッチャーの二荒捺己さん(19)は「嬉しい。チームが一丸となり決勝にふさわしい、いい試合ができた。感動しました」と熱い気持ちを抑えるように語った。
「挫折を経験した選手に、もう一度野球の楽しみを味わってほしい。そして新たな人材発掘と野球界の活性化につなげたい。復帰し、国内のプロ野球独立リーグや海外のプロリーグを目指す人が多いです」と同協会会長の中垣大輔さん。1回戦で敗れた『東京足立ドリームス』の選手(21)は高3の時に利き腕の側副じん帯を損傷し手術、1年間をリハビリに費やした。「野球ができなくなったことがとても悔しかった。ケガが奮起剤になりましたね。アメリカのリーグを目指して頑張りたい」と抱負を話した。
また、ハーフタイムショーではアイドル『38mm(さんぱち)なぐりーず』と小6から高2までの女子で構成されているダンスチーム『FUNK TRIBE FOXY(ファンクトライブフォクシー)』などが選手たちへのエールを込めパフォーマンスを披露した。夢に向かって邁進しているのはこちらも同じだ。
次回の開催は9月10日(土)、ゼットエーボールパークで8時から。入場無料。
問合せ 日本野球指導者協会
TEL 03・6811・5901