ソーセージを作ってみよう

 焼くとジューシーでお肉に近い食感が得られる生ウインナーを作る『親子クッキング 手作りソーセージ』が、ちはら台コミュニティセンター主催で開かれた。7月28日、参加したのは12組の親子25名。市内でドイツハム・ソーセージ店を営む西野浩一さん(54)と助手の石橋操さんが指導した。
 材料は粗くひいた豚肩肉850gと豚の背脂150g、水100㏄、コーンスターチ30g、天然塩11g、ホワイトペッパー2g、メース、ナツメグ、カルダモン、全卵1個を使う。ただし、今回はアレルギーに対する気遣いから卵は不使用。ほかに専用の絞り袋と羊の腸がいるが、「手に入らなければ、アルミ箔で筒状に包んで焼いて」とのこと。あらかじめ、肉と水はよく冷やし、腸はぬるま湯に30分ほどつけて塩抜きしておく。
 西野さんのお手本を見たあと、参加者はすぐにボールに材料全てを入れ、練りはじめた。子どもたちが「冷たい」と言いながらタネを混ぜていると、西野さんは「冷たいほうがおいしくなるよ。肉は15度以上になると肉片が固くなり、ぱさぱさになるからね」と優しく説明する。タネは粘りが出るまで素早く練り、最後に叩くようにして空気を抜く。ガーリックソーセージ用に半量残し、絞り袋に入れる。
 絞り袋の口に腸の端をはめて絞りだすのだが、タネは固め。力がいるので、子どもたちは保護者や講師らに手伝ってもらったり、椅子に乗って上から体重をかけたり。腸を乾燥させないように水で湿らせるため、調理台を水びたしにして奮闘する男の子もいた。詰め具合は8割程度。「結んだり、加熱したりするときに破れないように、持って柔らかいと感じるぐらい」。詰め終わったら、「作業しやすい10㎝ぐらいの間をとって両端を指でつぶし、ひねって形成する」。空気が入っていれば専用の針で刺して抜いたら、つながったソーセージの出来上がり。残り半量もブラックペッパーを加え同じ工程で作る。「時間を置くとひねった場所が乾燥して切りやすくなり、塩もなじむ」ので、完成品は持ち帰り、家で調理する。
 最後に上手な焼き方を実演したのは石橋さん。油を敷かずに蓋をして焼き、2、3回上下に返し、余熱も利用して火を通す。「肉は赤い色がピンク色になったら食べられます。焼きすぎに注意」。焼き立てを口に入れた参加者たちは「おいしい」、「肉汁がすごい」と笑顔。夏休みの自由研究にしたいとはりきっていた5年生の男の子は「絞るのが楽しかった」、2年生の男の子の父親は「キャンプやバーベキューで挑戦したい」など話していた。
 西野さんは「地域の食文化向上の担い手となることが店の経営理念です。ソーセージ作りで食育をしたい」と胸を張って言った。ちなみにソーセージはウインナーやフランクルトの総称だそうだ。

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