ほのぼの手作り つるし柿

 秋の風物詩、民家の軒下に吊される干し柿を模した和飾りを縫う手芸教室『つるし柿作り』が開催された。10月22日、道の駅『あずの里いちはら』の市原ふるさとハウスに集まったのは女性10人。講師は、道の駅の土産物コーナーに手作り品を出品する廣部由美子さんが務めた。主催は(一社)市原市観光協会。
 見本は単色だが、用意されたのは絞りや小紋の端布で、紅色、薄茶、緑など色とりどりの正絹。まず、10センチほどの細長い布に接着剤を付けコヨリにし、軸を作っておく。柿の形の布を中表にしてフチを縫い、表に返して綿を詰め、口の部分を中に折り込む。1、2センチ下をぐし縫いして縫い縮め、口を外側に返し、糸で4カ所止めてヘタを作る。ヘタの中心に接着剤で軸を固定すれば本体は出来上がり。柿は10個作る。
 81歳の女性は「手先を使って縫うのは大変」と言いつつ、廣部さんに縫い方を教わるとすぐに一つ完成させた。ところが、細長い布2本をより合わせ柿を吊るす紐を作る工程はうまくいかず、なかには「昔は草履の鼻緒を作った」と楽しそうに作業を進める女性もいたが、ほとんどの参加者が廣部さんの手を借りることになった。
 1時間半で教室は終了。「また、参加したい」とお礼を言って帰る参加者たちに「喜んでもらい嬉しい」と笑顔を返す廣部さん。13年前に夫を亡くしたあと手芸をはじめ、「着物地の人形やウサギに癒された」とのこと。完成した吊るし柿を飾れば、懐かしく、ほのぼのとした気持ちになれそう。

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