重低音が奏でる魅惑の旋律

チューバ・ユーフォニウムのカルテット『Crazy4』

 市原市と千葉市を中心に活動するカルテット『Crazy4』の米岡正幸さん(30)は、「普段、吹奏楽ではあまり目立たず、縁の下の力持ち的な役割をする低音楽器でも、4人集まるとこんなに魅力的なんですよっていうのを主張していきたいです」と話す。
 同カルテットの結成は2016年12月。名前を決め、本格的な活動開始は翌2月からだった。「個性豊かで刺激的。でも、なんだか病みつきになっちゃう4人組、そんな風になりたくて名付けました。活動開始からの1年間で、千葉そごう前の広場や青葉の森ホール、千葉ポートタワーのサンセットライブなど多くのイベントに呼んでいただき有難いです」と話すのは、林久美子さん(34)。
 米岡さんと伊井佐織さんの(25)チューバ、林さんと諸徳寺由季さん(26)のユーフォニウムで構成されているカルテット。低音楽器のみで組むグループは珍しい上、楽器自体も大きくて目を引くので、屋外で演奏をすると通行人はつい足を止めてしまうとか。3月21日(祝)に開催された市原市生涯学習フェスティバルではミュージックリサイタルに出演。しっかりとした音の重なり合いと、演奏外で垣間見えるメンバーの明るさに、観客も癒される雰囲気だった。
 「結成からは約1年ですが、元々は市原市の吹奏楽団『ヴィルトーゾ』で一緒に活動しているメンバーの派生なんです。ブランクはありましたが、小中学校から楽器を始めているので経験年数は長く、息も合います」と、米岡さん。練習は週末の2、3時間。個人練習で自分に必要な部分を把握して、4人で合わせるのが主だ。 演奏内容については米岡さんが指示を出すことが多いものの、意見が異なれば相談し合う。というのも、チューバとユーフォニウムのみの構成が稀なため、販売されている楽譜が極端に少ないのだ。

難しいから楽しい

 「譜面がない場合は作るので、少し大変ですね。でも、低音楽器だけでどこまで音楽を表現し、追求することができるか模索するのは楽しいです」と林さんがいうと、メンバーも大きく頷く。
 現在は演奏可能な曲数は多いが、ジャンルの偏りを解消しようと努力している。舞台に合わせて構成し、『見上げてごらん夜の星を』や『情熱大陸』、他アニメ音楽などを演奏しているものの、どうしてもディズニーの曲が多くなっている。これからさらに洋楽やジャズ、映画音楽などのレパートリーを増やすことが目標だ。だが、それも同カルテットでは大きな問題ではない。「大きな楽団では、編成やメンバー内の技量で選曲も決まってしまいます。でも、経験者で少人数となれば、ある程度のアレンジも可能。どんなものでも編曲してうまくメロディが回るようになるかな」と米岡さんはメンバーへの信頼と、自信をのぞかせた。 最年少の伊井さんが、「家族の次に一緒にいる時間が多いので、とても落ち着きます」と話すように、彼らの演奏外での仲の良さも魅力の一つ。普段から練習後の夕食を共に過ごし、そのまま朝を迎えることもある。また、ディズニーランドや旅行などのレジャーに出掛けては、笑いを共有しているのだ。「去年は2回一緒に旅行に行ったんです。地方のホテルでゲストとして演奏をすると、旅費や宿泊費を出してくれることもあるって知ったので、最近では演奏旅行も楽しそうだねって話しているんです」と、満面の笑みを浮かべるのは諸徳寺さん。メンバー内ではムードメーカーだ。
 「キャラはそれぞれ異なるけれど、各場面で誰かがまとめてくれる。でこぼこしているのに、うまくまとめられているカルテットですね」と米岡さんが言うと、「若い2人の鶴の一声に助けられることもあります。なにより先輩と慕ってくれる可愛い妹のような存在ですね」と林さんも続けた。音楽という枠の中で同じ方向を見て、お互いを認め許し合う。彼らの奏でる音楽がどこまで広がっていくのか楽しみだ。同カルテットは演奏依頼を受付中。詳細は問い合わせを。

問合せ
crazy4crayon@gmail.com

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