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【市原市】絵葉書で記憶とともに想いを伝える
- 2019/5/9
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市原市在住の小杉文晴さんは、5月14日(火)から19日(日)まで千葉市稲毛区にある、こみなと稲毛ギャラリーで『小杉文晴・船旅葉書絵展』を開催する。同展示会に飾られる作品は、小杉さんがNGO団体ジャパングレイス主催の世界船旅クルーズ『ピースボート』に参加した時に描きためたもので、今回は2017年末から訪れた新年クルーズや第97回、第99回版となる。小杉さんがピースボートに初めて参加したのは2008年のこと。船上では様々な企画が催され、小杉さんはデッキで『世界の朝日をハガキに描いて日本に送ろう』を実施。故に作品の多くは船上から見える朝日だが、寄港した町で出会った人々をスケッチしたものも素敵だ。
年間200日以上を船上で過ごした年もある。横浜港を出てシンガポールやインドを通って地中海を抜けるコースもあれば、南極や北極、またオセアニアを集中的に回るコースなど様々なものに参加してきた。「寄港地では初めこそツアーに参加して劇場に足を運んだり、遺跡を見に行ったりしましたが、今ではバスや電車に一駅乗って、町の人と触れ合うことが好きですね」と、とても社交的だ。
町の中では、自身で刺繍したズボンを履き、ペンキを塗ってアレンジした帽子を被る。海外ではそれだけでも人々の注目を集め、一緒に写真を撮影して仲良くなれる。携帯用の小さなパレットには24色の絵具。小筆と落款を持ち、バスやレストランでさっと似顔絵を描いては本人にプレゼントする。「私は1枚を描くのに5分もかけません。外国人は感情の表現がとても豊か。手渡した瞬間に喜び、周囲の人間に自慢する。私も嬉しくなります」という小杉さん。千枚の絵を描き、600枚は本人にあげて、残りの400枚で個展を開くのが常だ。
「船から見える朝日も毎日違う。毎朝おこなっていた『世界の朝日をハガキに描いて日本に送ろう』には若い人も参加してくれます。その際は一番に家族に、次に彼氏でも彼女でも大切な人に絵葉書を出しなさいと言う」。相手を想い、景色を描いて言葉を添える。小杉さんにとって絵葉書は『オープンラブレター』なのだとか。「ただ、私の個展の作品は自由な感情で見て欲しいです。描いた順に並べるので、一緒に旅をした感覚を味わってもらえると思います」と、小杉さんは想いを込める。枚数に制限があるものの、出品作品は会場にて希望すれば原画を貰うことも可能。
・こみなと稲毛ギャラリー(千葉市稲毛区小仲台2の3の12 こみなと稲毛ビル5F) 会期時間は午前10時から午後6時まで(最終日は午後5時まで)
問合せ:小杉さん携帯
TEL.090・4522・0343