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ゆる〜く楽しく 地域に密着した子育て支援 自然あそび・コロボックル
- 2019/5/23
- 外房版, 市原版, シティライフ掲載記事
- 外房, 市原市
2016年2月から夷隅郡御宿町を拠点に活動する自主保育サークル『自然あそび・コロボックル』。現在、御宿町をはじめ勝浦市、いすみ市から10家族が参加している。「東京都東村山市で初めての子育てをしていた頃、子どもとどうやって遊んでいいか分からず困っていました。そんな時、畑で育てた野菜を給食で食べたり、山や原っぱなどで遊ぶ自然保育園に通うようになり、親の私もいろいろな自然あそびに触れることが出来ました。2人の子どもがお世話になっているうちに、子どもだけでなく私も一緒に育てられていくようでした。9年前、御宿に引っ越し、もう1人子どもができたので自然保育園を探しましたがありませんでした。それなら海や山、畑や田んぼがある環境と、自然保育園での遊びの経験を活かして自主保育グループを作っちゃおう!と、同じような思いの友人に声をかけ、活動を始めました」と主宰者の小野寺礼江(のりえ)さん(45)。
一般的に自主保育は未就学児と親が参加するが、同サークルは年齢に制限がなく、小学生になっても大人だけでも参加することができるようにと、子どもと大人が一緒に楽しめる企画をたてている。
サークル名のコロボックルとはアイヌの伝承で蕗の下にいる小人という意味。子どもが畑の大きな里芋の葉を持って遊んでいる姿が小人のように見えたことから「自然遊び・コロボックル」とネーミングしたという。
これまで春には田植えやお花見、梅雨の時期にはヤマユリを見に勝浦市にある理想郷探検、夏は磯遊びや野菜の収穫。秋には森でキノコ探し、畑で収穫したカボチャの実をくり抜きランタン作り、冬はツルで作ったカゴを使った買い物ごっこ、みかん狩りなどをしてきた。
外遊びが多いので、庭のハーブを使った虫よけスプレーも手作りした。農園の一区画を借り、在来種の大豆やオーガニック、無農薬の野菜も育てている。おにぎりだけを持って畑に行き、収穫したキュウリやトマト、サラダ菜などをおかずとして食べたこともある。また栽培した大豆を使った味噌や醤油作りも行っており、年間を通して醤油は手作りのもので用が足りているほどだという。天候が悪ければ子どもの手形を使った手ぬぐい作りやメンバーの家でとれた梅を使ったジュース作りなど、臨機応変に活動内容を変えている。
現在のメンバーは移住者なので、積極的に地元の人と関わりを持つことにしている。「借りている農園の隣のおばあちゃんから苗を分けてもらい、野菜を育てるコツを教わったり、手作りのおやつをごちそうになりました。
海で出会った海女さんから海藻や貝のことを教えていただいたり、吊るし飾りを作るサークルとも交流があります。また自分を見つめ直して子どもを受け止めるといったテーマで親のためのセミナーに参加したり、先輩ママを囲む会など、子育て中の母親の安心や癒しになるようなこともやりました」
メンバーの家族も一緒に
ある年の夏には、パパやきょうだい、メンバーの友だちも協力し、「夏休みスペシャル」を開催した。パパたちが山の奥から切り出した竹を使って流しそうめん、仕留めたイノシシの肉を使ったカレー作り、蜂蜜搾り、栽培したスイカでスイカ割りなど、ハンターや林業、養蜂家というメンバーの家族の力を合わせることで、ダイナミックなイベントを楽しむことが出来た。「結局は親である自分がやりたいことを楽しんでいるようですが、子どもがいたからこそ楽しい輪が広がっていくのだと実感しています」とメンバー。
海も川もただで使えるからお金はかからないと言うが、野菜の種を買ったりするため、コロボックル費として集合時ごとに100円を徴収する。基本的には毎週木曜を活動日として10時頃に集まり、昼食をはさんで14時くらいまで活動する。一般的に子どもが成長することで消滅する自主保育も多いが、子どもが思春期になってもこの仲間で活動を続ける考えだ。また子育て世代が移住するきっかけとなるような活動を目指しているという。随時、新しく参加する親子を募集中とのこと。過去の活動については「自然遊び・コロボックル」で検索可能。
問合せ:自然あそび・コロボックル 小野寺さん
TEL.090・9384・0826
https://www.facebook.com/Sizenasobi/