「子育て四訓」とは、教育者のAさんが長年の教育経験をまとめたものだそうです。1、乳児はしっかり肌を離すな。2、幼児は肌を離せ。手を離すな。3、少年は手を離せ。目を離すな。4、青年は目を離せ。心を離すな。
この教訓はとても理にかなっていて、専門的に言えば『発達の段階』を踏まえたものです。1の『乳児はしっかり肌を離すな』は、乳児は愛着の形成時期だから。スキンシップが少なく、ほったらかしにされた赤ちゃんは愛着が形成されにくく、親子の絆や自己肯定感などにも影響します。成長してから、その影響は深刻になるかもしれません。しかし、この教訓通りに乳児の時にしっかり肌を離さず、スキンシップを取れば、親子の絆や愛着が形成されるため、幼児期になってから肌を離しても大丈夫、ということになります。
愛着と自己肯定感が育っている子どもの幼児期は、好奇心旺盛で活発になります。事故も多くなるため、交通量の多いところなどでは手を離してはいけません。ギャングエイジと言われる少年期は、目を離せない時期。集団で、やってはいけないことをやりがちです。しっかり目を離さないことが肝心です。青年期になれば、自分のことは自分で決めて行動しますが、失敗することも多々あるもの。目は離しても、心は離さないように。
子育て四訓は、子育てのポイント。これを心において、子どもを育てましょう。
中嶋 悦子(なかしま えつこ)
1965年生まれ。宮崎県出身。二男二女の母。大網白里市在住。エンカレッジ・ステーション(株)代表取締役社長。NPO法人民間児童館おおきなかぶ理事長。ありんこ親子保育園園長。保育士。エッセイスト。
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