ふるさと点描~牛久石名坂1号墳跡~

 牛久石名坂1号墳跡は、市原市のほぼ中央に位置し、国道が縦横に走る養老川中域の標高37メートルの河岸段丘上にあります。周囲には大小の古墳が9基あり、石名坂古墳群を構成しています。

 2011年に発掘調査がされた1号墳は郡中最も大きい古墳で、直径が33メートルあり、墳形は周囲が改修されていますが、円墳と考えられます。埋葬施設は2基あり、出土品として銅鏡、鉄剣、玉類、鉄製太刀、鉄製工具、他多数出土。このうち銅鏡は市内34例目ですが、市内最大の大きさもあって話題をよびました。

 この大地東には三嶋神社、少し坂を下った西側平地を地元では天皇原とよびますが、ここにも小さな社の八坂神社があり、2社で守っているようです。

 現在では遺跡の西側に南部福祉センターが建設され、それに伴う道路拡幅工事で、墳跡は見ることはできなくなりました。しかし、近くには養老川が流れており、河川敷が整備されています。特に早春の陽だまりの中で、菜の花の香りに包まれた「かわかぜの里・さんぽみち公園」を歩くのがおすすめです。

(市原市写真連盟 南市原写真クラブ 田中信廣)

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