「ペットを通じて知り合った人との出会いを大切にしたい」

「ペットを通じて知り合った人との出会いを大切にしたい」
獣医師 西田 幸太郎さん

「ペットは家族同然」という人が多い現在、動物病院に来院する犬や猫も増えてきている。耳掃除や爪切り、療法食の購入、フィラリア予防薬の処方や混合ワクチン、種、もちろん病気やけがの治療や手術等、その通院内容は様々。でも、近所に動物病院がない、車がない、または大型犬なので自分の車では通院が大変、寝たきりで移動が困難、かかりつけの病院がお休み、病院行きを嫌がる、忙しくて病院に連れて行く時間がない、幼子がいて外出がままならない等々の事情で獣医師に診てもらいたいのに、連れていけない飼い主さんも少なくない。

そんな時に自宅まで往診してくれる獣医さんがいたら…。動物病院に勤務していた時期に、このような声をしばしば聞いた西田幸太郎さん(38)、昨夏、往診専門動物病院『ホーム犬猫病院』を始めた。依頼があれば、市原市ちはら台西の自宅から市内はもちろん近隣の千葉市、茂原市、長柄町などへ往診に行く。遠方では県北部の松戸市へも何度か出向いた。
「今のところ、患畜は犬猫半々ぐらいですね。私のモットーは予防の勧め。犬や猫は具合が悪くなっても訴えることはできない。飼い主さんが具合が悪いのに気づいた時には、病気が進行し、かなり悪くなっていることもある。だから、病気になってから治療するより、病気にならないよう予防が大事だと考えています」と話す西田さん。

往診専門なので病院を構えての開業ではない。そのため、手術やレントゲンなどの詳しい検査、及び入院はできないが、その必要があると判断した時には、「私が信頼している動物病院へ(無料で)送迎します」とのこと。実は、西田さんはかつて動物病院に勤務していた。でも、病気を患い、その後遺症で身体が思うように動かせなくなり手術ができず現場を去った。そして一般企業で働いたが、どうしても動物医療の仕事に関わりたいという情熱をおさえることはできなかった。「それで、どうしたら再び犬や猫たちの医療の仕事ができるか、自分なりにできる形を追及して辿り着いたのが往診専門の獣医師でした」

手術や精密検査を自身で行えない分、じっくり患畜を診て、とことん飼い主の話しを聞くことに力を注ぐ。その一環として、診察時間外でも朝7時から夜11時まで電話での相談に応じ、メールは24時間受付ている。「移動や診察中だと携帯やメールに応じられない場合もありますが、メッセージを残してくれたら折り返し連絡します」と、なんとも心強い言葉。さて気になる料金だが、これも「機械などの維持費がかからないため、価格を抑えることができる」といい、診察料は往診料に含まれ、西田さんの自宅から依頼主の自宅までの距離で往診料を設定。例えば、10キロまでが税込で2千円、20キロまで3千円…となるが、再診で同じ治療であれば往診料は半額。(※プラス治療費。薬代は実費)。薬やフード類の購入は6千円以上なら無料で届ける。

「動物病院に勤務している時に脳腫瘍を発症し、術後、車椅子を使っていました。大学時代はラグビーをやっていたし、ジョギングや筋トレは続けていた。手術したあとも走る夢をみたくらい。だから車椅子でパラリンピックにでようかなと思っていたら、AHT(動物看護師)である妻に車椅子から下りて歩きなさいと言われた(笑)。その叱咤激励のおかげでリハビリに励み、杖なしでも歩けるようになりました。往診時、車の運転をして仕事のサポートしてくれる母と、常に力づけてくれる妻には感謝の気持ちでいっぱいです」
未だ、ろれつが回らず、もどかしい思いをすることもあるが、術後の経過は良好で、これからは「自分を必要としてくれ、支えてくれる飼い主さんとの出会いにも感謝して、飼い主さんが安心して犬や猫たちと幸せな暮らしができるよう、お手伝いができたら」と西田さん。

更に、「私はお年寄りが大好きなので、動物を通じて話し相手になれたらいいですね」とも。3年前、父親を病気で亡くしたあと、子どもを授かった。「休みの日は息子とブロック遊びやライダーごっこをします。もう一方的に蹴られまくりですが(笑)」と、朗らかに笑う西田さん。自分のHPを見て「感動した!」と送られてきたメールを大切に保存している。
問い合わせ ホーム犬猫病院
TEL 080・2676・5529
http://www.homeinuneko.jp/
休診日は(日)(祝)・(土)は午後休診

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