仏を描き、ほっとする心を日常に取り入れて

 茂原市在住の尼僧、中谷宥恵さん(72)は毎日午前と午後の2時間ずつ、欠かすことなく仏画を描き続けている。気功師として国内外で長年活躍していた中谷さんは、いつしか仕事や人間関係に疲れてしまっていた。自らの心を鎮め、人生に感謝するため仏道に入り、比叡山延暦寺で修業して尼僧となったのは60歳の時。
 「36歳で主人を亡くし、子ども3人を必死で育てました。尼となり、仏画を描き始めて13年。画力を認めてくれた恩師に感謝でいっぱいです。不思議と筆を持つと、色合いや構図が瞼の裏に浮かびます」と話す中谷さんが、描きためてきた仏画はおよそ60枚。炭と絵具で描かれた滝や仏は見事に融合し、細部には色使いを含めたこだわりがよく見える。水の動きや光の具合を描くのは難しく、単色に見えても必ず数種が混じっていて、その時にしか出せない色の再現は不可能だ。
 今まで複数の公募展に出品し、大賞や国際美術賞など多くの受賞歴がある。それは国内に留まらずドイツやフランス開催の公募展も同様で、今年はベルギーに出品予定だ。そんな仏画が飾られているのが、中谷さんの自宅敷地内にある祈願寺恵光院である。すべて自費で建設した寺院の中で、中谷さんは「天と神はもともと1つ。ここに宗派は関係ありません。仏画の指導も行っており、みなさん自由に描かれています。法要や祈願だけでなく人生相談も受けていますし、お気軽に仏画を見にいらしてください」と語った。訪問の際は事前に一報を。

問合せ 中谷さん
TEL 090・3500・4642

関連記事

今週の地域情報紙シティライフ


今週のシティライフ掲載記事

  1. 当ホームページは、2/17に新ホームページのオープン予定のため、情報掲載が1/31までとなります。 2/17までに開催するイベント等…
  2.  昭和を代表するスター「石原裕次郎」は今年、生誕90年。映画やドラマで大活躍し、歌手としてもヒット曲多数。誰からも愛された「裕ちゃん」の魅…
  3.  鉄道写真愛好家の皆さんへお知らせです。今年6月5日(木)~6月10日(火)に開催予定の『小湊鐵道を撮る仲間たち展』に写真を出展いただける…
  4.  今年は小湊鐵道開業100周年。これを記念し、アートによる地域づくりの拠点である市原湖畔美術館は、小湊鐵道とコラボプロジェクトを進行中。小…
  5.  成田山公園で毎年行われる冬のイベント「成田の梅まつり」。会場は成田山新勝寺大本堂の奥、16万5000平方メートルもの広大な公園。四季折々…
  6. 【写真】パキスタン・カラチの整備途中の農場で、働く青年たちと田中さん(前列右端)      36年間の市議会議員のあと、パキス…
  7.     ◆一席 記念日を遅れて祝い根にもたれ  一宮町 黒猫胡桃     ・老プランあまく見積り火の車  茂原市 道譯賢…
  8. 【写真】講演する家田さん      昨年12月、市原市市民会館で開催された『令和6年度市原市人権・男女共同参画フォーラム』。男…
  9. 【写真】はにわ博物館展示室の姫塚埴輪        昨年8月、千葉県殿塚古墳・姫塚古墳出土埴輪(総数48点うち殿塚古墳30点、…
  10. シティライフ編集室では、公式Instagramを開設しています。 千葉県内、市原、茂原、東金、長生、夷隅等、中房総エリアを中心に長年地域に…

ピックアップ記事

  1. 当ホームページは、2/17に新ホームページのオープン予定のため、情報掲載が1/31までとなります。 2/17までに開催するイベント等…

スタッフブログ

ページ上部へ戻る