名刀の美とくとご覧あれ

 睦沢町立歴史民俗資料館にて企画展『再生する名刀の美|GHQ接収刀剣|』が5月末まで開かれている。「過酷な運命を経て姿を現した刀の透き通った輝きに武器を超えた美しさを感じました」と話すのは館長の久野一郎さん。展示のため刀剣を白鞘から出した瞬間の感動を語る。
 展示品は第2次世界大戦後、GHQ(連合国軍総司令部)が武装解除のため接収した刀剣。東京の赤羽の米軍施設に集められたことから赤羽刀とも呼ばれる。廃棄を免れたものは、一部持ち主に返還され、残りは東京国立博物館に納められたが、1995年、国により全国の公立博物館へ無償譲与されることになった。同資料館では、1999年に錆びて保存状態の悪いまま送られてきた17振りを長い年月をかけて練磨し、今回一堂に公開できるまでした。
 展示されているのは南北朝から江戸時代に至る太刀、刀、薙刀、脇差、槍など。加えて館所蔵の丁寧な細工が施された刀装具や、篤志家の協力による刀も鑑賞できる。近年人気の高い、江戸時代の名工乕徹の銘のある刀も含まれるからマニアには見逃せない。すでに刀剣を前に長々と自説を語る来館者もあったという。スタッフの山口文さんも「日本の伝統美が集約されていて、自分の美意識と共鳴しますよ。ぜひ刀鍛冶の魂のこもった技を見てください」とその魅力に惹き込まれた様子で勧める。

会期:5月28日(日)まで 9時~16時30分 休 入館無料

問合せ 睦沢町立歴史民俗資料館
TEL 0475・44・0290

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