自分で摘み取ったブドウでジュース作りを

 昨秋、夷隅郡大多喜町老川で体験イベント『渓谷の懐が育んだブドウでオンリーワンジュースを』が開催された。同イベントを主催したのは、NPO法人大多喜みらい塾(2012年発足・上治信塾長)。同塾は、過疎地域指定を受けている大多喜町で、都心部から70キロ圏(90分)という地の利を生かし、過疎高齢化・耕作放棄地対策等のため、都市農村交流・定住促進事業を進め、農業体験や古民家再生プロジェクトなどを通じ、地域の魅力を感じた若者たちの定住を目標に活動している。

 今回のイベントは無農薬栽培のブドウの摘み取りから搾り器を使いジュースを作るまでの体験をするという企画。当日は集合場所の同町小田代にある養老渓谷観光センターやまびこに茂原市や市原市、千葉市、市川市などから続々と15名の参加者が集まった。車で数分走ったところにあるシイタケ農家、細谷行雄さんの敷地が会場。細谷さんはキノコ嫌いの子どもが美味しいと言って食べるという、こだわりの原木シイタケを通年栽培する傍ら、数年前から甲州、ピッテロビアンコ、大玉ピオーネなど10種類ほどブドウの栽培を始め、8月から11月までの収穫時期に、今回の集合場所となった観光センターやまびこで販売している。
 参加者は小一時間ほどハウス栽培のブドウの摘み取りを楽しむと、作業場で房から実をもぎ、洗ったあと搾り器に実を投入。皮と果汁が分かれて出てくる仕組みだ。子どもたちも初めての体験に夢中で作業する。同時にBBQグリルで肉厚の採れたてシイタケの炭火焼きを。シイタケ、シメジ、ナメコと自家製味噌で味噌汁も用意された。皆、絞りたてジュースと熱々の焼きシイタケや具沢山のキノコ汁に舌鼓を打ち、すべて完食。
 同塾が主催した川掃除や田植え、稲刈りなどのイベントにも参加したというリピーターのファミリーは「ジュース作りも面白かったけど、キノコが美味しかった。また参加したい」と笑顔で話した。同塾のイベント開催情報はHP参照。

問合せ NPO法人大多喜みらい塾
TEL 0470・62・6989

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