お茶の道、一味くわえた嗜みを

 茂原市在住の木下周一さん(66)は今年10月、日本グラフィックサービス工業会主催で朝日新聞などが後援する第21回日本自費出版文化賞で、著書(茶名、木下宗周名義)の『茶の湯文様ものがたり五十帖』が研究評論部門賞に選ばれた。
 「茶道を始めたのは30年ほど前のことです。都内で営んでいたデザイン事務所の近くのカルチャーセンターで、なんとなく気になっていたお茶を習い始めました。その後は先生のお宅へ稽古に通い、男性だけの会に入るなどのめり込みました」と、話す。きものや陶芸が好きなど茶道を始めるきっかけはそれぞれ。木下さんも習っているお茶の中に、自分らしさを見つけたかった。
 「香合や茶器、茶釜などに入っている文様に興味が湧き、古典文献を漁るように読み始めたのが20年ほど前。以来、280件の資料を参照して制作したのが同著になります」と、まさに研究論文だ。
 四季折々、様々な花や生き物、景色が描かれる茶道具。グラフィックデザイナーとして著書の編集デザインにも力を入れた。著書の中では文様のひとつずつに焦点を当て、古典文学や茶書を引用しながら意味や由来を丁寧にまとめている。「たとえばトンボの文様に関して言えば、古典を読み解くと日本文化の中でトンボがどう表現されていたか、どんなお茶人が好んでいたかなど分かるんです。調べるほどに奥深く、他に類を見ない書だと思います」
 お茶の楽しみ方は色々だ。だが、掛け軸や花々を愛でるだけでなく、さらに文様を通して茶道具の先に見える過去の景色や文化を語り合えたら、なんと粋なことだろう。購入についてなど詳細は問合せを。

問合せ 木下さん
TEL 0475・22・4168

関連記事

今週の地域情報紙シティライフ

今週のシティライフ掲載記事

  1.  2020年東京オリンピックでサーフィンの会場となる、長生郡一宮町の釣ヶ崎海岸。この一宮の砂浜には、絶滅危惧種のアカウミガメが産卵にやって…
  2.  防犯特集第2回は、第1回に続き「電話de詐欺」について、その手口の変遷と、最も新しい方法を紹介する。  手口の変化は、犯人グループが警察…
  3. ここに踏み込んでいいのだろうか…と足が止まってしまうほど美しい場所に着いた。市原市島野在住の和紙絵作家、星かづをさん宅の玄関には、宵闇色のタ…
  4. これから開催される市原近郊の『秋祭り』を紹介します。各お祭りは地域毎に様々な特徴があり、とても魅力的です。ぜひ皆さんも気になるお祭りに足を運…
  5. きかんしゃトーマス ファミリーミュージカル ソドー島のたからもの 5年間で30万人以上を動員した大人気ミュージカルがみんなの街にやってくる!…

ピックアップ記事

  1.  2020年東京オリンピックでサーフィンの会場となる、長生郡一宮町の釣ヶ崎海岸。この一宮の砂浜には、絶滅危惧種のアカウミガメが産卵にやって…

イベント情報まとめ

  1. ◆サークル 還暦軟式野球・市原クラブ銀杏 (火)(金)9~12時 三和運動広場 第21回全日本選抜還暦軟式野球大会が9/28~10/1、…

スタッフブログ

ページ上部へ戻る