CITYLIFE 地域情報紙シティライフ 中世の城跡と花いっぱいの寺カフェ~市原市佐是 光福禅寺~ 2026.06.11 【写真】御城印3種 国道297号と小湊鉄道が並行して走る市原市佐是地区。国道と線路の西側、丘陵の台地上にあるのが、曹洞宗延命山・光福禅寺だ。住職の狩野興道さんは「当寺は約320年前の江戸時代初期、1675年の開基ですが、この丘陵地は前方後円墳があるなど、有力者の住んでいたエリアと考えられます。源頼朝の時代、彼を支援したものの誅された上総広常の一族が佐是一帯を開発したともいわれ、戦国時代は上総武田氏の山城が築かれました。寺は城の主郭の場所に建っています」と話す。 上総武田氏は、武田信玄と同族。信玄の6代前、甲斐守護だった武田信満の息子・武田信長が関東戦乱で武功をたて、上総に入り、現長南町の庁南城、木更津の真里谷城を築いて拠点とした。その支配域の重要地として市原市内に築かれたのが、椎津城、佐瀬城、池和田城である。「この丘陵地には鎌倉時代に禅師円阿が築いた館があり、それをもとに武田信長の孫・武田国信が城にしたと言われています。国信は佐瀬三郎を名乗り、佐瀬城と言われたそうです」 武田氏は上総を治めたが、時は戦国時代へ。里見や北条の対立に巻き込まれ、最終的には北条が豊臣秀吉に敗れたことで、上総武田氏も豊臣勢に攻められ滅んだ。「佐是城は、養老川を眼下に見下ろす天然の要害。大規模な堀に囲まれ、土塁など現在も多くの遺構が残されています。地域の文化的遺産を知っていただきたいと、佐是城の御城印2種類を5年以上前に作成しました。城址見学には県内外から多くの方が来られます」。さらに御城印は池和田城も追加。どれも住職がデザインしている。 国道409号から集落の道に入り、しばらく行くと寺の裏参道へ。左手奥に古墳がある(左) 境内にある佐瀬城址絵図の石碑(右) そして、光福禅寺のもう一つの人気は、オープンガーデンとその中で楽しむカフェ『おいしいお寺 瑞江』だ。こちらの担当は住職の奥様、まさ江さん。「カフェは今年で16年目。県外から来られる檀家の皆さんのためにゆっくりできる場所をと考えたのがきっかけです」。レシピ開発は、料理学校卒のまさ江さんと、前職がフレンチの料理人という住職のご夫妻で行ったという。生地から作るサクサクピザ、オリジナルルーのチキンカレーなど、まさ江さんがこだわる手作りメニューが好評だ。 約500坪のガーデンは、ご夫妻がともにずっと手入れをしてきた。市が毎年初夏に主催するオープンガーデンも参加しており、公開する金土日は特に賑わうという。「自分の好きな色合いのバラなどを集めて植えたり、アジサイやペチュニアも珍しいものや新しい品種に植え替えたり。定期的に来てくださる方が飽きないよう、花を絶やさず季節ごとに工夫して変えています」とまさ江さん。 今の時期はバラがシーズン最終。毎月第2日曜には、ハンドクラフトやパン、スイーツなどが集まる『ひみつの庭のはなてらマルシェ』も開催(6月は14日、10~15時半、7・8月は休み)。園芸講習会や不定期のコンサートなどもある。中世の城址と緑あふれるガーデンカフェ、ぜひ訪れてみては。 オープンガーデンのバラ園(左) 駐車場横にあるカフェとガーデンの入口(右) ・御城印販売 光福禅寺内 市原市佐是1097 不在日あり 1枚300円 詳細はHPにて https://kofukuzenji.sakura.ne.jp/ Tel.0436・92・1335 ・おいしいお寺 瑞江 6~7月・㈮のみ11~16時(ラストオーダー15時半) 8・9月休み、10月~は要問合せ 詳細はインスタグラムにて https://www.instagram.com/cafe_and_food_zuiko/ Tel.080・2075・3491 ・オープンガーデン:㈮㈯㈰ 11~15時半 ・入場無料 駐車場有り