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上総牛久駅併設『ushikuni cafe(ウシクニ カフェ)』~心を込めた一杯はいかが~【市原市】

 市原市在住の曽根晴(はるる)さんは、小湊鉄道線・上総牛久駅に併設されているコーヒースタンド『ushikuni cafe(ウシクニ カフェ)』で日々、大好きなコーヒーを提供している。同カフェはテイクアウト専門店で、数種のコーヒーの他、市原市産のクロモジ茶や大多喜町のはちみつを使用したレモネードなども販売。旅行や観光で小湊鉄道を利用する人だけでなく、地元の常連客も足を運ぶ、上総牛久の大切な存在になっている。曽根さんが2代目オーナーとなったのは2024年夏のこと。「2020年にオープンした『♯牛久にカフェを作りたいんだ』を事業承継して、『ushikuni cafe』としてリニューアルオープンしました。前のお店の想いを引き継ぎつつも、自分ならではの新しい価値観を提供できるよう日々模索しています」と、笑顔で話す曽根さん。幼少時より『好奇心旺盛だった』と話す彼女の軌跡を紐解いていきたい。

上総牛久の町を愛す

 東京都出身の曽根さんだが、これまで数々の都市に住んできた。「親の都合で引越しの多い子ども時代でした。生まれは東京ですが、幼少時は山梨県、小学校は愛知県、中学と高校は市原市で育ちました。その後、大学進学を機に東京へ。30歳を前にUターンで市原市へ戻ってからは、学生時代には気づかなかった市原の魅力を再発見する日々で、地元が大好きです!故郷があるってとても幸せです」と、話す。大学を卒業後はワインを扱う商社に3年間勤め、25歳の時にニュージーランドでワインの栽培及び醸造を学んだ。様々な経験を経て、「ワインを一生の仕事にするのは難しい」と感じて帰国した。
 市原市に戻ってきた曽根さんは、「ニュージーランドに行く前にフィジー共和国へも留学していて、大好きな国になっていました。だから、何か恩返しをしたいと支援活動や国際交流をする団体を立ち上げて運営しつつ、生活のためにフリーランスでライターをしたり、派遣社員として勤めたりしていました」と、振り返る。そんな時、市原市の元地域おこし協力隊として活動していた高橋洋介さんから、上総牛久駅の駅舎にコーヒースタンドを創る話が舞い込んだ。「すぐに面白そう、と思いました。それから2020年3月に開業するまで、立ち上げメンバーとして携わった経緯があります」と、曽根さん。2代目として引き継ぐのは、もはや運命だったのかもしれない。

店舗外観

 リニューアルされたコーヒースタンド内には、曽根さん制作のオリジナルグッズや焙煎機、エスプレッソマシーンが並ぶ。「焙煎は煙も多く出るし、スペースや電力の都合上、営業中はできません。そのため、早朝もしくは閉店後に焙煎作業をします。早朝に出勤して作業後、朝7時半までに帰宅して幼稚園に行く子どもを起こさなければいけないので、毎回時間との勝負です」と、大変な一面もある。ただ、「駅員さんや町の方、観光客の方も含めてとても優しくて、ここに来るとエネルギーをもらえるんです。勤め人もしてきましたが、今が一番生きている気がします」と穏やかな表情を浮かべた曽根さんは、「築100年のレトロな駅舎。ほどよく行き交う人々。まるで映画に出てきそうなワンシーンで、初めて来てもどこか懐かしさを感じられる場所だと思います。時間が通常の2倍くらいゆっくり流れている気がして、とても心地よいんです」と続けた。

店内にはオリジナル商品や、
列車とコーヒーをモチーフにした
米粉のクッキーなどが並ぶ

コーヒーを楽しんで

 自家焙煎したコーヒーは老若男女に親しまれるクラシックな味わい。ドリップコーヒーは深めに焙煎した豆を使用し、色んな味を楽しめるよう日替わりで提供している。2023年にコーヒー品質鑑定の国際資格を取得し、「品質に責任を持ちたい」と熱い思いをもつ。
「今後は焙煎所を作ったり、店舗展開も視野に入れています」と、展望を語る曽根さんは、自分の可能性をどこまで引き上げられるかの仮説検証をするのが好きだとか。「例えば、マルシェや駅に出店してみたらどうなるか。小湊鉄道を貸し切った企画をして、沿線の魅力を伝えるのはどうか、などです。いろいろな人にたくさん話を聞いてもらいながら、挑戦できるのが楽しいです」と、生き生きとした顔だ。「町の皆さんや小湊鉄道さんと一緒にできることはないか、スタッフさんにやりがいや楽しさを感じてもらうにはどうしたらいいのか。お店の売り上げをいかに伸ばしていくのか。考えることはたくさんありますが、辞めたいと思ったことは不思議と一度もないんです。これからも、皆がコーヒーを飲みにきてくれる場所で居続けたいです」と、最後まで曽根さんは明るく話してくれた。なお、同店は9月3日から7日まで海浜幕張駅のポップアップショップ、9月11日から13日までは千葉駅で行われる『ちばのいち』に出店予定。詳細は問い合わせを。

・HP https://ushikunikafe.com
・メール info@ushikunicafe.com