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貴重な姉崎の昔の風景や行事を紹介
- 2016/8/26
- シティライフ掲載記事, 市原版

姉崎神社への参拝 (写真↑)
姉崎小学校区小域福祉ネットワークが主催する、高齢者向け交流サロン。姉崎仲町郵便局近くの「だんわ室」で、月1回開催されている。7月は講座「姉崎周辺の歴史と行事」が20日に行われ、約30名の市民が参加。姉崎在住・地域歴史家の石黒修一さんが紹介する、懐かしい昔の行事の絵や話を楽しんだ。
石黒さんは33年前に仕事で東京から姉崎に移住。定年数年前、地域の祭りなどに興味を持ち、各地区の長老などに話を聞くうち、その面白さにはまったという。それ以来、地域に残されてきた貴重な絵や写真、資料などに解説をつけ、HP『姉崎郷土資料館』で公開、地域の行事などのビデオ記録も行っている。今回の講座は、明治時代の姉崎の行事・風習、神社仏閣や風景を描いた『故郷姉崎町年中行事』、姉崎の歴史・先達を紹介した『古今記録』の絵画を主に、この約15年で集めた資料などを交えて解説した。
「当時、故郷の姉崎をこよなく愛した齋藤孝氏は、私財を投じて、画家の広瀬盧竹に地域の行事・風俗・伝承を描かせ、『故郷姉崎町年中行事』『古今記録』を作るなど、姉崎の歴史を後世に残すことに尽力しました。生き生きとした当時の姉崎の人たちの様子、風景がたくさん描かれ、とても貴重な資料です。齋藤家の許可をいただき、公開しています」と石黒さん。馴染みの地名の風景や場所、今は廃れてしまった行事。躍動感ある姉崎神社の流鏑馬、砂浜の姉崎浦でのアサリとり、120年前の木造の姉崎尋常小、養老川の岸辺に蔵が建っている出津地域など、次々と画像を映し出した。特に、参加者の反応が高かったのが、1月の行事『かたびて』、そして『ホーホンヤ』。今はどちらも行われていないが、子どもたちが各家をまわって練り歩き、お捻りなどをもらったという。「 『かたびて』は正月4日、『ホーホンヤは14日。行事名は子どもたちが歩きながらはやす言葉から呼ばれました。この行事が楽しみで参加しましたよ。懐かしいですねえ」と話す参加者も。
石黒さんは「地域では当たり前のことも、多くの方が引き継いできた大切な伝統。知らない人から見れば素晴らしいものでもあり、これらを記録に残すことが、受け継がれてきた貴重な故郷の歴史・文化を、次の世代に繋げることになるのではないかと思います。これからも地域の皆さんのご協力をいただいて、丹念に追っていきたいと思っています」と語り、主催スタッフの脇田さんも、「石黒さんが集めた記録はとても多い。ご要望があればまたご紹介する場を設けたいと思っています」と会を締めくくった。9月のサロンは21日(水)13時半、沖縄の民謡を楽しむ。参加費300円。
問合せ 辻さん
TEL 0436・62・8601