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リズムは自分の中にあるよ
- 2017/1/1
- シティライフ掲載記事, 市原版

今年度で閉校になる市東第二小学校にて、文化庁の文化芸術による子供の育成事業『アフリカンミュージックコンサート』が開かれ、全校児童20人と保護者らがパワフルな太鼓演奏とワークショップを楽しんだ。
昨秋、同校体育館に登場したのはコンゴ民主共和国出身で劇団四季のミュージカル『ライオンキング』初代パーカッションのB・B・モフランさん、タンザニア連合共和国出身でテレビアニメ『しまじろうのわお!』の主題歌を歌うダウディさん、沖縄出身のミュージシャンで司会進行も務めた当間典子さん。ほとばしる開放的なリズムで子どもたちに手拍子や掛け声を促した。
モフランさんらの伸びのある歌声から聴こえてきたのはアフリカの言葉「カタコリソ」の繰り返し。日本語に似ているが「気をつけて」という意味。モフランさんは「ミソはアフリカでは目という意味。ミソラーメンは目玉ラーメンに聞こえる」、「コンバンハは掃除してください。アフリカでコンバンハって挨拶したら掃除がはじまっちゃうよ」とユーモアを交えて話した。
子どもたちは2グループに分かれ、お母さんという意味の「マメ」を「マ」、「メ」の掛け声とともに太鼓にあわせ強弱をつけて拍手。さらに大人も参加して、速さを変えた手拍子で「チ・バ」、「カ・マ・タ」、「ア・キ・ハ・バ・ラ」と会場全体でセッションする。ダンスが始まると陽気なモフランさんに巻き込まれ、子どもたちは全身を使って踊り、笑顔になった。
使われた太鼓は牛の皮を張ったドゥンドゥンバと足の間に挟んで叩くヤギの皮を張ったジャンベ。「西洋音楽には指揮者がいるけど、アフリカ音楽にはいない。前にいたら、邪魔だよね。リズムは自分の体の中にあるんだよ」と体験レッスン。こわごわと太鼓に触る子どもに「毛が生えてるけど動かないよ」とモフランさんは茶目っ気たっぷり。ジャンベは「トン・カツ・タ・ベル」、ドゥンドゥンバは「トンカツ・タベル」のリズムで楽しく打ち鳴らした。
最後はモフランさんのピアノ演奏で、「みんなはお母さんから生まれた。動物たちもお母さんから生まれた」という曲、「心配ないよ、だいじょうぶ」という意味の曲などを美しいコーラスとともに聴かせた。アンコールを受けて演奏されたのはソーラン節。アフリカ音楽に典子さんの沖縄民謡風の掛け声も入り、大人も子どももよさこいソーランの振りで「ドッコイショ、ドッコイショ」と踊り、盛り上がった。
子どもたちは「何だかワクワクした」、「アフリカの人はおもしろい」と熱気冷めない様子で出演者らとハイタッチをして終了。演奏した典子さんは「子どもたちの素直な笑顔や表現力に普段から先生方や地域から大切にされているのだなと感じた」と話した。