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『男の健康ヨーガ』健康寿命をのばせるかも
- 2018/3/29
- シティライフ掲載記事, 市原版

2月から3月にかけて毎週日曜日(全4回)開催された『男の健康ヨーガ』。主催の千種コミュニティセンターに集まった男性9名は、取材日の2月18日(日)、少々緊張した面持ちで教室に入った。「女性は働きながら、そして主婦をしながらもランチ会や公民館などの主催事業をうまく使って息抜きができますが、男性は現役時代にめいっぱい働いている方が多いです。退職後の健康法として、そして女性の中には入りにくいなという男性のためにこの企画を行いました」と話すのは、講師の小林正子さん。千種コミュニティセンターを含めた数カ所でヨーガ教室を担い、自身は32年間という長きに渡る経験者。
インドからヨーガが日本に伝わって爆発的なブームを引き起こしてから、しばらく経つ。今では、色んなポーズを取ることで身体の毒素を出す手法が主流となっている。だが小林さんは、「元々ヨーガは瞑想のためのもの。心と体の調和を求めることが、ヨーガそのものの意味なんです。特にテレビやスマホなど24時間動いている世界、電磁波が広がる日常では自律神経をいかに穏やかに調えるかに重視するべきです」と丁寧に説明した。大切なのは、無理をしないこと。気持ち良いところを探し、やりたくなくなったらすぐ止めること。決して勢いをつけずゆっくりやること。
合間に小林さんのヨーガの説明を適度に挟みながら、参加者たちは座り方や呼吸法、立ち方に至るまで学んでいく。「立つ時の姿勢は、くるぶし同士をつけて、お尻を締めます。尾てい骨に意識をして、骨盤に吸い上げるように鼻で息を吸うと身体の線が綺麗になる」とか。そして、指先をあげてかかとをつく。かかとを上げて指先で立つ。これを繰り返すだけでも足腰は丈夫になる。また、片足で立つことは体中の全細胞と神経を集中させるほどエネルギーを使う。小林さんは、「片足立ちできるということは若返った証拠です。家で一人でもできるので練習してみてください。ご飯を食べることと同じで、健康のために毎日少しずつやる必要がありますよ」と続けた。
シニア世代の参加者が多かったが、ヨーガ経験者も数人。坐骨神経痛に効くという『ワ二のポーズ』や仰向けになって身体をそる『コブラのポーズ』で順調に交感神経を刺激していく。仰向けに寝て両足を上げ、徐々に頭の方へ足を倒す動きでは、見本を示す小林さんのスムーズさ。生活の中で、顔より足の指先を上にすることは通常ない。
普段しない動きに、身体を起こしたあと、参加者たちはふーっと大きく息を吐いた。「犬の散歩をしている時に、段差につまずいて転んでしまったんです。足が上がっていないのかなと思い、運動をしにきました」、「歩くだけなら20㎞だっていけるけれど、昔のように速くない。足腰を鍛えたいですね」、「卓球をやっているんですが、球を打つ時に呼吸が止まっていると言われました。ヨーガの呼吸法を学び卓球に役立てたいです」など、参加理由は様々だ。
だが、約1時半のヨーガの間、数回行われた『シャヴァ・アーサナ』では誰もが心地よさそうに目を閉じていた。シャヴァ・アーサナは休息のポーズという意味。仰向けになり、両手を広げて身体から力を抜く。一番大事なのは口元を緩めること。笑っている時は体中から力が抜けてリラックスしているので、それに近い状態にするのだ。そして手足の指に段々と力を込めて、ゆっくりと起きあがる。これは朝の起床時にも同様だとか。身体は誰でも歪んでいるものだが、前屈、反る、捻じるを取り入れた動作をすることで解消できる。ヨーガをすることで腰痛や肩こり、内臓の病気まで治ることもあるというから驚きだ。また、ゆっくりと呼吸することは心を落ち着かせるだけでなく、一部では寿命も長くなるという説もあるのだとか。
終始和やかに進んだ講座では、「鼻から吸って口から吐くではなく、鼻から吐くのはどうしてですか?」などの質問に、小林さんが最後まで丁寧に答えていた。参加者からは「男性だけだったので気楽に気持ち良く楽しめました」と大好評!同講座は全4回で終了だが、小林さんのヨーガ教室には参加可能。詳細は問合せを。
問合せ 小林さん
TEL 080・5863・2411