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ハーブ王子の森の生活
- 2022/2/3
- シティライフ掲載記事, 市原版
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コロニヘイブと言う言葉をご存知でしょうか?デンマーク語で集落や集合体を表すコロニーと、庭を表すヘイブからなる造語です。おおよそ200年程の歴史あるコミュニティで、都市部や街などに住む庭を持てない人々が、田舎に泊まれる程の小さな小屋を建て、週末に家族や友人等との時間を楽しみながら、菜園を作ったり植物を植えたりして自然の中での生活を満喫しています。その多くは公営で、僅かな料金を払って誰でも借りることが出来るようです。
今、私達の生活は大きな転換期を迎えている様な気がします。未知のウィルスが猛威を振るい、さまざまなな制約の下で生活せざるをえない状況が続いています。いずれは収束に向かうでしょうが、このまま温暖化が進めば更に新たなウィルスが脅威となり得る事も予測されています。空き地が在れば過剰ともいえる新たな商業、娯楽施設を作るのではなく、デンマークのように自然を保護し、敬い、未来を背負う子供達が自然の生態系に身近で触れ、人間もその中の一部であると思えるような環境を築くことこそ、必要なのではないでしょうか?
現在、農業の世代交代が進まずに放棄された農地が急激に増えています。若い世代が農業に関心を持ち、都市部や町に住んでいたとしても週末には田舎に出かけ、野菜や果樹を植えながら自然を満喫する事は十分可能です。子供達に生命のサイクルを教えなければなりません。私達の生活は数十年前のバブル時代の名残から未だに抜け切れていない様な気がします。結果、自然を破壊し新しい建物を次から次へと建設するサイクルになってしまうのでしょう。今、里山再生に取り組んだり、放置された農地を開墾していこうという団体や、個人の方々が活動していらっしゃいます。農業に関心を持ちながらも自信がないという方、ぜひインターネットで調べてください。きっと自分に合ったものが見つかると思います。
長谷川良二。長柄町在住。ハーブコーディネーター、ガーデニングコーディネーター、歯科医師。市原を中心に公民館でのハーブの指導などをしながら自然栽培で野菜を育て、養鶏、養蜂にもトライ中。