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限界を超えた努力 空手世界大会で準優勝
- 2015/5/29
- シティライフ掲載記事, 外房版

昨年11月に千葉で行われた第1回KWF世界空手道選手権大会の一般男子軽重量級で、茂原市在住の水野翔太さん(19)が準優勝を決めた。同大会は、流派を問わず世界各国からの強豪が集まるオープントーナメント大会で、今後は4年に1度開催される。
準決勝ではブルガリアの選手を相手に5対0で判定勝ちをした。強い選手だとの認識があったため試合前は恐怖感を覚えたが、日々の練習の成果が勝利に結びついた。「(弱気の)自分に勝ったと思いました」勢いにのって臨んだ決勝で戦った相手はヨーロッパ大会中量級で2連覇を果たし、現在は世界王者でもあるポーランドの選手。開始後間もなく頭部を蹴られ、気絶した。「準優勝で嬉しいというよりは、勝てると思っていたので悔しかった」と振り返る。
小2から父親のすすめで空手を始め、茂原市内にある極真会館千葉田中道場に通うようになった。当時は自己表現が苦手で、友達に泣かされることも多かったという。1人では不安だろうと父親の高良さんも一緒に入門した。中学生まではなかなか試合に勝てず悔し涙を流すこともよくあった。しかし、道場通いに加え、ランニングや自宅でのウエイトトレーニングなど地道な努力を重ねることで次第に力がついていった。最大の強みは、何といっても父親という良き練習パートナーがいること。1人だと甘えが出てしまうが、2人でお互いに声を掛け合って行うトレーニングは自分の限界を超えて頑張ることができる。結果、高校生の時には全日本ジュニア空手道選手権大会で準優勝に輝き、高良さんもまた、全日本大会や国際大会などで準優勝を獲得するに至った。現在は、8月にロシアで行われる強化合宿に向け、親子で調整を行っている。
毎日の練習の積み重ねにより、精神力も目に見えて強くなった。泣いてばかりいた小学生時代、恐怖感から試合をしたくないという気持ちの強かった以前に比べてモチベーションが上がり、勝ちたいという自分が前面に出てくるようになった。得意技は強烈な突き。「相手の胸が真っ赤に腫れ上がっています」と高良さん。激しく戦い、時には血を流すこともあるが、空手道には試合が終わると必ず握手をして相手の技を称える習慣がある。海外の選手からも突きを褒められることが多い。「素晴らしいスポーツ」と母親の千鶴子さんが話すように、試合終了後の握手から対戦相手との交流が始まり、世界中に仲間が増えていくのも空手道の魅力だという。
専修大学法学部で学びながら、週4回、道場に通う。法律家を目指して勉強しているが「空手は生きがい。ずっと続けていきたい」また、「道場に自分を見に来てくれる小、中学生の目標となるような選手になりたい」と優しく謙虚な口調で抱負を語った。
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