ひょうたん 松風 奉書 お正月を華やかに演出

新春を彩る豪華なおせち料理をいつもの材料で作る、市津公民館主催事業『お正月料理 身近な食材で』が昨年12月に開かれた。「サトイモは下茹でして」、「真空パックのタケノコは山椒の実を入れ茹でると臭みが取れる」と丁寧な下準備を教えたのは講師の南掘蔦子(みなみほりつたこ)さん(69)。参加者16人は2時間半で7種類のメニューを完成させた。以下分量は5、6人分。
まず、固めるのに時間がかかる『抹茶の水羊羹』を作ったあと『野菜の含め煮』に取り掛かった。手綱コンニャク、レンコンの飾り切りと手慣れた様子で包丁を握る参加者に「ダシをきちんととるのがポイント。ゴボウ、干しシイタケなどはカツオダシ、サトイモ、ニンジンなどは昆布ダシとそれぞれ別に煮含めて」と南堀さんが基本を押さえた指示を出した。
『鶏ひき肉のおろしごぼう焼き』は松風焼きに見立ててある。鶏ひき肉300グラム、皮のまますりおろしたゴボウ小1本、パン粉4分の3カップ、味噌と砂糖各大さじ2、しょう油大さじ1、卵1個をよく練り、1センチぐらいの厚さにのばしフライパンで焼く。中火で片面を4、5分、裏返し大さじ2の水を加え、フタをして蒸し焼き10分。
『鶏肉の巻き蒸し』はボリューム満点。鶏もも肉1枚は皮を別に取っておき、ささ身2本とともに角切り。皮と一緒に塩小さじ1、コショウ少々、白ワイン大さじ2に漬け込む。厚さ1センチのハム1枚とマッシュルーム2個も角切りにし、みじん切りのタマネギ2分の1、豚ひき肉100グラム、パン粉大さじ2、塩・コショウ・ナツメグ適宜、牛乳大さじ2と混ぜたあと、漬け込んだ皮以外の鶏肉を加える。アルミホイルに皮を広げ、具をのせ筒状に巻いて蒸し器で2、30分。巻きすで形を整え冷めてから切った。
伊達巻替わりの『玉子焼き』はハンペン100グラムをすり鉢でペースト状に。小麦粉大さじ2、蜂蜜大さじ3、しょう油大さじ2分の1、卵3個も混ぜ、厚焼き玉子を作る要領で焼く。まな板に横に置いて上から3分の1のところを割り箸2本ではさみ、両端を輪ゴムで止める。しばらく置いて切り、茹でたミツバで結ぶと福を呼び込むというひょうたんになる。
おめでたい『奉書巻き』の中身はスモークサーモン。ダイコンは薄い輪切りにして甘酢に漬け込んでおく。食べる直前、ダイコンにサーモン、ユズの皮とショウガの千切りを巻き、ミツバで結ぶ。最後に作ったきれいな『サーモンロール』は裏巻き。巻きすにラップを広げ、スモークサーモンを敷き、すし飯を広げる。上に海苔をのせツナ、水菜、キュウリを巻く。太巻き寿司の得意な女性がお手本を見せると他の参加者が取り囲んだ。盛り付けたあとは「みんなで作り楽しかった」と試食。唯一の男性参加者は「お正月気分を味わえた」と笑顔で話した。
「味は濃い目、巻き寿司以外は冷蔵庫で4、5日保存できる。飾り切りや味付けは各家で工夫して」と南堀さん。

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