房総往来

新緑の産物 山里 吾郎

 竹の子は「筍」とも書く。竹冠に旬。成長の早さから、10日間単位の旬をあてたと言われる。だが、食道楽流なら単純に「竹の旬」と解釈したい。焼く、煮る、揚げる、炊く、どう調理しても美味い。前回は海の産物(ワカメ)を書いたが、今回は房総の山が育む新緑の産物を取り上げる▼竹の子を求めて、と言ってもさほど遠くを尋ねるわけではない。時期になれば住んでいる市原市でも、妻の実家の長南町でもそう難しくなく入手できる。ただ、海辺で育ったからだろう。地上に顔を出していても掘り出すのは難儀。まして足の裏で感触を確かめる“早生物”となるとほとんど戦力にならない▼そんなわけで収穫したものをちゃっかり頂く。「こんなに沢山。大変だったでしょう」。いつもお礼を言いながら旬の味を楽しんでいる▼ところで、取材記者だったころの知識を紐解きながら房総の竹の子産地を掘り起こすと…。まず思い出すのが旧三芳村。旬の食材は早ければ早いほど希少価値も上がる。南房総の山間地。冬でも霜と無縁な暖かさが育んだ恵みだろう。「早くも竹の子」―正月間もない1月中旬の取材が恒例だった▼そしてやはり竹の子と言えば大多喜町。千葉県産の約3割を占める。掘り立ては灰汁が無く、やわらかく刺し身もいける。シーズンになると竹の子がメーンの飲食店、民宿が続々オープンする▼難点は成長の早さゆえあっという間に出回り、5月の連休明けには終了してしまう。ただ、孟宗竹の後には淡竹、さらに真竹とまさに品を変えながら旬の味は続いていく。

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