「おいしい夷隅をまるごと紹介」大原漁港の港の朝市

 毎月第1・3日曜日、いすみ市大原漁港にある漁業協同組合の荷捌き所で『港の朝市』が開催されている。地元の特産物流通促進とブランド化が目的で平成25年から続いており、生鮮魚介類や干物などの加工品を扱う市内の水産会社や農産物直売所、地元の有志らが栽培するこだわりの米や野菜、花などが売られていた。通常40~50以上の出店があり、地元住民はもとより、この朝市を目的に来る観光客も多く、毎回賑わいを見せている。そもそも夷隅地域は土壌が良く、昔から千葉三大米どころと言われ、収穫される米は献上米になっていたほど。また沖は器械根といって水深20~30mの磯棚地帯にプランクトンや小魚が集まる良好な漁場。大型のアワビやサザエ、黒潮と親潮にもまれたヒラメ、タイなどは身がしまり、味の良さで知られている。すでにイセエビやタコは、県が優良な水産物と認定する千葉ブランド水産物に、それぞれ『外房イセエビ』、『太東・大原真蛸』という品目で認定されている。
 昨年12月30日の臨時開催日には時節柄、正月用の食品を買い求める人が集まり、その場で茹でられたブランド蛸やイセエビ、生のマグロに人気が集まっていた。購入した魚介類は会場に設置されたバーベキュー台を使って自分で焼くことが出来る。「住んでいる所は海が無いので生きているイセエビを自分で焼くのは初めてのこと。良い思い出になりました」と山梨から来た観光客。
 会場には市内の飲食店も出店しており、パンや惣菜、味噌うどん、アワビの釜飯、蛸の入ったおむすび、焼き芋などが販売されており、朝市オリジナルとして、いすみ豚を使ったモツ煮やコロッケ、塩辛、魚のアラで出汁をとったラーメンなども好評のようだ。
 近隣の市町村で朝市を開催する場所は多いが、野外なので天候によって中止になったり、人の集まりに影響が出ているのが実情。この朝市会場は屋根のある施設も使えるので、多少の雨天であれば開催されるのが嬉しい。駐車場も会場から近いので、買い物した荷物を持ち歩く労も少なく、地元郵便局も参加しているので、持ち帰れない場合にも対応してくれるのが便利だ。
 また地元農家が取り組んだ農薬や化学肥料を使わず栽培されたいすみ産のコシヒカリは『いすみっこ』というネーミングで昨年から発売されており、会場で試食販売されていた。地域でブランド化を目指した新しい試みが次々となされており、地元有志らが3年前から試行錯誤しながら育てたサトウキビは、会場で絞っただけのジュースとして販売。珍しさもあって注目を集めていた。「これから収穫量を増やし、ジュースを煮て黒糖に、またその黒糖を使って焼酎を作るのが目標です」と有志代表。将来いすみブランドの焼酎が出回るのを期待したい。
 ここで大原の漁師が昔から食べていた伝統家庭料理『じやじや』の作り方を紹介。材料は季節の魚。魚をおろし、骨を取り除き包丁でたたいたり、フードプロッセッサーですり身にする。そこに千切りのニンジン、ごぼうのささがき、粗みじん切りにしたネギ、すりおろした山芋、生姜を加え、味噌、塩、酒などで味付けする。調理法は油で揚げるか、フライパンで焼くのが普通だが、鍋の具材にしてもいいとの事。朝市でも漁協婦人部が作る『じやじや』がレシピつきで販売されていた。
 過去には朝市を見学した後、そば打ち体験と酒造見学会、ミシュランで一つ星を獲得したフランス料理店のシェフが、地元イセエビと特別栽培米いすみっこを使った朝市オリジナルリゾットを振舞うなどのイベントも開催。
 好評を得ていることから、今年4月から毎週の開催となる。広い駐車場もあるが、大原駅から送迎ワゴン車も運行しているので電車の来場にも便利。

問い合せ 港の朝市運営委員会
いすみ市大原11574(大原漁港荷捌き所)
TEL 0470・62・1191
8~11時
http://minatonoasaichi.com/

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