季節のスケッチ

俳画と文 松下佳紀

晩夏の強い日差しが照りつける日々、庭先などにひょいと蜥蜴が姿を見せ、しばらくじっとしていることがある。背から尾にかけての鮮やかな瑠璃色が目を引く。体長十六センチ位。青蜥蜴ともいう。やや小太りの胴体は半光沢で生命感に満ち、四肢がある▼危険を察すると一瞬にして身を翻す。その逃げ足の早さは小憎らしいほどだ。が、野生の生き物が命脈を保つため、それは当然だ。でなければたちまち天敵の餌食になってしまうだろう▼しかし私は、もっと良く観察しようとして一度だけ蜥蜴を素手で捉えたことがある。蛇のように指先でもがく彼の感触がなんとも薄気味悪く、観察どころか、あっけなく手放してしまったのを思い出す。

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