スポーツ界で注目度が上昇中!?ボルダリングに挑戦する小学生たち

帝京平成スポーツアカデミー

 市原市うるいど南にある帝京平成大学を拠点として活動している『総合型地域スポーツクラブ 帝京平成スポーツアカデミー』では、今年1月より小学生を対象とした『ジュニア・クライミング教室』がスタート。所属の小16年男女15名は毎週月曜日16時半から1時間、3つの壁を使用してクライミングに励んでいる。3つの壁はそれぞれ100、 1 10、 120度と傾斜が異なり、手足をかけるホールドがカラフルに並ぶ。
 ボルダリングはロープを使わずに壁を登るスポーツで、使用するホールドを考えることで頭脳を働かせることが攻略の必須条件だ。「初めはなかなか上手くいかないけれど、やっていくうちに登れるようになっていきます。お子さんの性格にもよりますが、何度もチャレンジして欲しいですね。物事を達成する時の感動を覚えてもらえたら」と話すのは、教室で講師を務める濱田剛さん。
 同大教授の濱田さんは、約20年前からクライミングを続けており、「私が当初やっていたのは岩登りですが、室内のボルダリングも面白いですよ」と続ける。自然の岩と違い、ホールドは板の壁に打ち付けてあるためドライバーではずせば位置の変更が可能。形も様々でコースの設定は無限、いくらでも難易度を高めることができる。慣れるまではつい腕の筋力だけで登ろうとしてしまうが、実際は足を上手に使うのがポイント。また身体が細く筋力の小さな女性でも、難易度の高いコースをこなせたりもする。そこがボルダリングの面白さの1つなのかもしれない。
 教室では、実演の前に準備体操として手首をよく回し、膝の曲げ伸ばしをする。数名の学生がアシスタントして参加。ボルダリングをする子ども達の後ろから声を掛けたり、壁から落下することがないよう補助を行っている。同大1年の宮崎竣介さん(19)は、「大人も子どもも楽しいスポーツだと思います。ホールドは物によって掴みにくく、登っている最中は角度もありよく見えない時があります。それを初めにどういうルートを辿るのか頭をひねります」と真摯に話す。自身は陸上競技が専門で、ボルタリング経験は初心者だ。だが、今後も「1人でも気軽に楽しめる運動として楽しんでいきたいです」と続けた。
 このように小学生を手助けする同大学生のアシストは重要で、4mの壁を登りきった男児に「すごいね。登れるようになった。やったじゃん」と声をかける女生徒。恥ずかしそうな顔をした男児も、大きな自信に繋がったことだろう。清水谷小学校3年の男児の母親は、「小6のお兄ちゃんが先に体験教室に参加して、自分から行きたいと言ったんです。初めは手足4つをそれぞれ使うことが難しかったようですが、2カ月続けて大分慣れたようです。今では楽しそうに通っていますし、動きが俊敏になったと感じています」とボルダリング効果を得ているようだ。
 また準備運動を終えると、濱田さんから1つ課題が出され、子どもたちは3つの壁を使用して順番にトライしていく。どのホールドを使用し、手足をどうやって動かすのか。そのチャレンジを終えれば、残りは自由時間というのも魅力的だ。「どうやって登りたい?」と問いかける大人達に、小学生は想い想いの言葉をぶつけていく。
 「メジャーなスポーツはたくさんあります。中学、高校に上がれば部活に熱中するかもしれません。私が今伝えたいこともまだ理解できないかもしれない。でも、それでいいんです」と濱田さんは語る。スポーツクライミングは達成したコース数を競う『ボルダリング』と到達点の高さを競うリード、タイムを競うスピードの総称のことで、2020年東京オリンピックで追加される競技。だが、未経験者にはまだハードルの高い競技といえるだろう。「子どもの頃に一度やっていると、大人になって再挑戦しやすいでしょう。もちろん続けることで強くなります。でも、一度離れてもいいんです。大人になって、今僕が言っていることが少しでも伝わっていたら嬉しいですね」と続けた。
 同教室は随時新規申し込みを受け付け中。詳細は問合せを。

問合せ 帝京平成スポーツアカデミー
TEL 0436・74・6369

関連記事

今週の地域情報紙シティライフ

今週のシティライフ掲載記事

  1.  前回に続き「映画音楽」特集第2回です。時系列にてご紹介。(※文中一部引用あり) ★第三の男(英)1952年(昭和2…
  2.  今やサーファーの聖地となった長生郡一宮町には、上総国一ノ宮の『玉前神社』(たまさきじんじゃ)が長い歴史と共に鎮座する。ご祭神は神武天皇の…
  3. ◆一席 若者の人生曲げる闇バイト 大網白里市 渡辺光恵 ・世渡りは適度に自説曲げ伸ばす 東金市 伴里美 …
  4. 【写真】スパリゾートハワイアンズ・ウォーターパーク ●千葉県立美術館開館50周年記念特別展「浅井忠、あちこちに行く~むすばれる人、つながる時…
  5. 【写真】五井小の歴史をたどるスライドショーの冒頭、紹介する子どもたち  昨年と今年は、創立150周年を迎える小学校が多数ある。1872年の…
  6.  冬の使者と呼ばれるハクチョウ。シベリアなどから北海道を経由し、冬鳥として日本へ広く渡って来る。近年、地球温暖化の影響で、繁殖期と越冬期が暖…
  7. 【写真】布施知子《二重折りのヘリックス》2018  市原市不入の市原湖畔美術館にて、企画展『かみがつくる宇宙―ミクロとマク…
  8.  銚子市は、漁業と醤油の街として有名ですが、2012年に銚子市全域が日本ジオパーク委員会から「銚子ジオパーク」として認定されました。ジオパー…
  9. シティライフ編集室では、公式Instagramを開設しています。 千葉県内、市原、茂原、東金、長生、夷隅等、中房総エリアを中心に長年地域に…

ピックアップ記事

  1.  今やサーファーの聖地となった長生郡一宮町には、上総国一ノ宮の『玉前神社』(たまさきじんじゃ)が長い歴史と共に鎮座する。ご祭神は神武天皇の…

スタッフブログ

ページ上部へ戻る