【寄稿】房総古代道研究会 「市原市の廻国供養塔」と会誌5号を発刊【市原市】

 市原を中心とした房総の地域史を調査・研究している「房総古代道研究会」は、このたび調査報告書『市原市の六十六部廻国供養塔』と会誌『房総古代道研究(五)』を発刊した。
 石造文化財のなかに「六十六部廻国供養塔」と小分類される石塔がある。六十六部とは数年の年月をかけて全国の巡拝地をめぐる行者のことであり、四国八十八ケ所巡拝の全国版と言えばわかりやすい。行者は功徳を重ねた崇高の人として迎えられ、各地に廻国供養塔が造立された。千葉県には1000基余りの供養塔があるが、市原市の報告はわずかであった。房総古代道研究会では綿密な実態調査をおこない、これまで判明していた47基に加えて、新たに104基の供養塔を確認した。
『房総古代道研究(五)』では廻国供養塔から読み取れる江戸時代の世相を特集として取り上げた。またこれまでの会誌と同様に地元に密着した論考として、房総三国成立の真相、菊間藩・鶴舞藩誕生の背景、平群氏由来の安房国平群郡などがある。そのほか専門的なものから随想的なものまで盛りだくさんとなった。
 研究会では報告書(A4版106ページ)を1冊1000円、会誌5号(A4版70ページ)を1冊700円で一般頒布中。ご希望の方はFAXにてお申し込みを。
Fax.0436・23・1098

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