色々な呼び名や逸話を持つヒガンバナ

 朝晩が冷え込み、秋が深まってきました。皆様体調など崩したりしていないでしょうか。シルバーウィークに観察に行った久しぶりの里山は、よく晴れていて気持ちがよかったです。
 この時期は、身近の色々なところでヒガンバナが咲いています。ヒガンバナは多年草で高さは30?50センチ、茎の先に鮮やかな赤色の花を輪状につけます。花は6個の花被片があり、それぞれが反り返って1つの花の花びらのようです。またおしべとめしべが外へ長く伸びており、私には線香花火を逆さまにしたように見えます。
 花が終わると葉が出てきますが、食べられる野草と見た目が似ているので誤食に注意が必要です。この植物には毒性があり、そのまま経口摂取すると嘔吐や下痢を起こします。昔から人々はこの毒性を利用しており、作物や墓を荒らす動物や虫よけに田畑のそばや墓に植えられていることもあるようです。また、毒の成分は水溶性のため、水に長時間浸けることで戦時中などは食用にしたり利尿や去痰の生薬にするなどの利用もあったようです。
 ヒガンバナの名は、彼岸のころに咲くことからつけられましたが、そのほかにも曼珠沙華など様々な呼び名が数えきれないほどあります。ちなみに「曼珠沙華」は仏教での天界の花の名前です。欧米では園芸用に栽培され、ギリシャ神話の女神の名からリコリスと呼ばれています。また、花と葉が一緒に出ないことから「互いを恋しがる」とのことで相思花という呼び名もあります。
「彼岸」ということでヒガンバナにあまり縁起の良いイメージはないかもしれませんが、私はその見た目や群生している風景をきれいだなと思います。色々な呼び名や逸話は調べてみて面白かったです。ここには残念ながら書ききれないので、もし興味を持ちましたら調べてみてください。

(ナチュラリストネット/岡島亜純)


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