不思議な不要品のオブジェと鉄のコラージュのワークショップ

 11月21日から23日、28日、29日に開催されたアートいちはら2015秋。旧里見小学校のIAAESでは、『新しい学校』として、継続的に制作している作家の公開制作、ワークショップ、展示などに多くの作家が参加した。
 入り口の里山食堂の一角では、吉田和司さんの『吉田事物屋』が作品を展示。不要になったものを分解、手を加えたものは、視点を変えて楽しむ『造形』で、魔法瓶の中のガラス瓶、バイクのマフラーや秤の部品、注ぎ口をなくしたケトル、イスの背もたれなどが並ぶ。馴染みの製品の一部でも、一見分からないものも多く、不思議で楽しい感覚だ。「廃棄される多くの日用品のなかにインスピレーションの湧く形や、使用方法の分からないものがあり、そこに面白さがあります。アンティークとはまた違う、年月を経た中に楽しい『何か』を感じてもらえれば」と吉田さん。気に入ったものは購入もでき、「受け手に渡ることによって活かされ続く作品」だという。
 校舎1階の一番奥は、小沢敦志さんの『地熱の扉』の工房。巨大な岩のような鉄の彫刻を、長期にわたり作り上げていくプロジェクトで、市内で収集した様々な鉄の廃材を、熱し叩き、平らにして再構築する。その鉄材を使って行われたワークショップ『いちはらザウルスを作ろう』は、好評の鉄のコラージュ。小さめの様々な形の部品を板の上に並べて自由に表現。パズル感覚で誰でもでき、子どもだけでなく、大人も夢中になっていたという。「今回は、地域60軒の一般宅をまわり、鉄の廃材を集めました。ひとつの地域の廃材を再構築することで、その土地の歴史が作品に残っていくイメージです」と小沢さん。最終的には人の背丈の2倍以上の巨大な鉄の岩になるという。今回のワークショップ作品も、その一部として、化石のように埋め込んでいくそうだ。

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