えっ!ここも海だった

 長生郡長南町郷土資料館にて2月18日(日)まで冬の展示『郷土の縄文海進~古長生湾があった時代』が開催されている。『縄文海進』とは今より気候が温暖だった縄文時代に氷河が解け、海面が上昇した現象。九十九里平野では海水が現在の旭市刑部岬からいすみ市太東岬間を覆い、広い湾を作った。ピーク時には海岸線が内陸にある長南町まで迫ったという。
 かつて海だった旧茂原市庁舎の工事で出土したクジラの骨、当時の海岸を訪れた縄文人が遺していったかのような茂原市新小轡遺跡出土の土器など、縄文時代の遺物からダイナミックな自然の変化を探る展示がされている。学芸員の風間俊人さんは「普段の生活の場が昔どのような環境だったのか考えるのは楽しいですよ」と企画理由を話す。
 長南町の岩川と芝原、睦沢町上之郷、茂原市の長谷と下永吉には海の砂泥底などに潜むハマグリ、アサリなどの貝類の化石を含む地層がある。いすみ市の新田野貝塚は内湾に生息する貝種が主体の層と汽水に生息するヤマトシジミが主体の貝層があり、時期による環境の変化を知ることができる。海岸は砂の堆積による浜堤ができ、しだいに陸に近い部分が閉じて、潟湖も形成されたらしい。縄文海進は縄文晩期から弥生時代にかけて終息。海水面低下や地盤隆起によって海は姿を変え現在に至る。
 風間さんは、長楽寺川付近にある自然貝層から最近採取したという貝を「これから展示します。当時の風景の中にいる自分を想像しながら見てください」と大事そうに見せてくれた。入館無料・開館9~16時期間中無休

問合せ 同資料館
TEL 0475・46・1194

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