国際交流ひろばネパール大地震支援も

 世界各国の文化や食を楽しむ、市原市国際交流協会主催『国際交流ひろば 来て!見て!話そう!』が開催された。5月6日、11カ国にゆかりのある在住外国人やボランティアを含めた200人以上の来場者による熱気であふれたyouホール。まず会場中央で、青年海外協力隊だった本間綾乃さんが『聴いてみようー西アフリカの小さな国ブルキナファソのこと』と題した講演を行った。
 本間さんが派遣されたのは電気も水道も通じていない村。戸惑いもあったが、「貧しい国に何かしてあげるつもりが、明るく生きる村人に支えてもらった」と役所の書類整理、保健衛生の啓もう活動などを行った様子を話した。「産業は農業、一夫多妻制の大家族で学校に通えない子どもも多い」、「食べ物はトウモロコシの粉を使ったお餅のような『トウ』が主食」など村の生活を紹介すると会場からいくつも質問が出た。
 一方、家族連れなどが行き交う周囲の各国ブースはチャイナドレスを着た中国人がナツメやリュウガンの入った八宝茶を勧めたり、袖ケ浦市のポルトガル語を学ぶ『太陽の友だちの会』がブラジルの映像を流したりと賑やか。子どもたちはタイの竹笛を鳴らし、着物姿の女性が教える折り紙を楽しんだ。発展途上国の生産者に公正な対価を払うフェアートレード品を取り扱う日本人女性はストリートチルドレンについて語り、別のブースではアジアの女性や障害者が作った小物が販売された。
 来場者数がピークとなったのは各国料理の試食タイム。フィリピンのマカロニスープ『ソパス』、大韓民国の春雨の炒め物『チャプチェ』、ベトナム、タイ、ペルーほか在住外国人や企業の研修生らが作ったココナッツミルクやスパイスを使った料理が次から次に出された。君津から来た小学生の男の子によると「インドネシアのカレーがおいしかった」とのこと。
 午後は発展途上国を支援する団体『ぶりっぢ』代表の荒井さんが4月に起ったネパール大地震について映像とともに現地の日本人女性からのメッセージを伝え、支援を訴えた。「地震に不慣れな国なので心のダメージも大きい。6月から雨期となり厳しい季節がはじまる」という。市内の在住外国人4784人(3月末現在)のうちネパール人は42人。協会でも募金を行いバザーの売上金とともに寄付する予定だ。
 続く舞台は台湾出身のボーカルでハワイアンを演奏する『三浦明珠とUSAバンド』、日本舞踊の『恵美弥の会』、民族舞踊を披露するタイ人、ブラジルのバンド『PJサンバ』が華やかに登場。協会担当者は「食を通じて世界を知ってほしいとはじまり5年。外国人が自分たちで作るお祭りに成長した。協会が防災や日本語教室の情報を伝える機会にもなる」と盛会を喜んだ。

問合せ 市原市国際交流協会
TEL 0436・23・9826

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