翔凜高校の仲間と目指す世界の舞台 全国高等学校ダンスドリル選手権大会 個人部門優勝 ~恩田茉莉杏(まりあ)さん(2年)~

 全国高等学校ダンスドリル選手権大会2021(主催NPOミスダンスドリルチーム・インターナショナル・ジャパン)が、7月30日~8月1日、丸善インテックアリーナ大阪で開催された。女子の個人部門では、翔凜高校(君津市)チアダンス部に所属する市原市在住の恩田茉莉杏(まりあ)さんが、優勝の栄冠に輝いた。大会規定により文部科学大臣賞が贈られ、前回のグランドプライズ(1位)よりティアラとガウンを引き継いだ。

選手宣誓に込めた思いと家族の応援

 全国高等学校ダンスドリル選手権大会は、恩田さんが中学生の時観戦し、心をときめかせた大会だった。昨年はコロナで中止。今回、憧れの舞台へ自分が出場するチャンスがようやく訪れた。選手宣誓の大役も担った。恩田さんは、沢山の人の協力のおかげであることへの感謝などをもりこみ宣誓した。
 コロナ感染症対策のため大会はリモート配信された。恩田さんの両親と妹は1台のスマホを3人で覗き込みながら応援。エントリーナンバーがラストだったので、娘の前にライバルたちのダンスを観戦した父親は「みんなレベルが高い。でも今までやってきたことを出し切ればきっと大丈夫だ」と娘の勝利を信じ、母親は「緊張で表情が硬いですけど堂々とした娘をみて、しっかりやれるんだなと思いました」と、娘の成長を実感したという。妹は両親と一緒に大会期間中、毎日ラインで姉に応援メッセージを送ったそうだ。温かい家族のエールに恩田さんは支えられていた。

恩師への恩返し

 恩田さんは幼い頃、公園で他の子たちと遊べないほど恥ずかしがり屋だった。そんな恩田さんに祖母がダンスを勧めた。さっそくチアダンス教室SDF(ソングリーディング&ダンスファミリー)に入会したのは4歳の時。ここでも中に入れず泣いた日もあったが、やがて友だちもできダンスの楽しさを知り夢中になっていった。
 小学2年生の時にソロ大会へ出場。毎日夜遅くまで練習し1位になったことをきっかけに、もっとダンスが上手くなりたいという気持ちが、さらに強くなっていった。その後、海外大会への参加メンバーにも抜擢された。恩師からは「ダンスが上手いだけではだめ。心も綺麗で素敵でなければいけない」と、人として大切なことを沢山教わった。そして中学3年生の時、翔凜高校から声をかけられ、同校のチアダンス部で活動を続けるため進学を決めた。その時以来、ダンスを通して大切なことを教えてくれた恩師への恩返しは、全国で1位になること。そう心に刻み続けてきた恩田さん。今回の大会で「今まで先生に教わってきたことを全部出し切る!」と、意気込んだという。
 審査はダンス、ウォーキング、スピーチと進む。各競技が終了するたびに通過者の名が呼ばれる。スピーチは審査員からの質問に答える形で行われた。名前を呼ばれなければ次へ進めない。緊張の連続の中、表彰式で最後に恩田さんの名前が呼ばれて優勝が決まった。

翔凜高校チアダンス部の仲間と世界大会へ!

翔凜高校・翔凜中学のチアダンス部の皆さん

 大会後、翔凜高校チアダンス部を訪ねた。中学との合同練習を行っていた。掛け声に会わせて自分たちで考えながらリズム良く踊る部員たち。誰もが笑顔で楽しそうだ。恩田さんは部長として皆をまとめていた。顧問の酒井秀人教諭は恩田さんについて「ダンスのスキルが高いことに加え、感謝の気持ちを大切にするという翔凜高校チアダンス部が大切にしてきたものを体現できる生徒です」。恩田さんとSDFでも一緒だった深水さんは「仲間思いです。頑張ろうという気持ちにさせてくれて、チームを引っ張って改善してくれます」。副部長の倉見さんは、「代が変わって私たちでやらなくてはならなくなりました。翔凜のチアダンス部って強いよねって言われるように恩田さんと皆で頑張ります」と話した。
 両親は「大会が開催されたことに感謝しています。1位という結果は小さい頃から指導してくださった先生方、一緒に練習してきた部員の皆さんや顧問の先生、応援してくださった沢山の方のおかげだと思っています。そして茉莉杏も努力したからだと思います。感謝の気持ちを忘れず、沢山の人たちに元気や勇気、幸せを送れるダンサーになってほしいです。そして茉莉杏自身も、楽しむことを忘れないで踊り続けてもらいたいです」。恩田さんが周りへの感謝の気持ちを忘れないのは親譲りのようだ。
 恩田さんは「自分の中で夢の大会でした。すごく嬉しいです。私の名前が呼ばれた時、チアダンス部の皆が自分の事のように声をあげて喜んでくれたことが忘れられません。先生、部の皆、応援してくれたすべての人に感謝の気持ちでいっぱいです。これからもダンスでがんばって翔凜の名を大勢の人に知ってほしいです」と微笑み、「私にとってチアダンスは生きがいです。皆で一つのものを創ることが好きです。皆がいなければ1位になれませんでした。皆で取った1位です。次は団体部門で、皆で一緒に優勝して世界大会を目指したいです」と意気込みを語った。

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