筆に集中、穏やかな心を取り戻す

 1月13日、五井公民館で毎年大人気の講座『写経入門』(全4回)が行われ40名が参加した。講師は鶴舞にある西蓮寺住職の河津(かわづ)正雄さん。 
 手と体に香を塗り身を清める塗香(ずこう)から始め、河津さんが叩く木魚と鈴(りん)に合わせて般若心経を唱和し、写経の実践へ。写経の目的は仏に触れること。「写経をしようと決心した時点で九分成就しているといえます。仏の心に触れるような気持ちで人に接したり行動すると心が和らぎますよ」と河津さん。
 写経で一番大事なことは、心を込めて丁寧に書くということ。軽く力を入れて筆を置く「始筆」から「送筆」、止めなどの「終筆」を意識し一心に写経に集中する。1時間以上にわたり室内にはピンと張り詰めたような静寂が漂った。河津さんが終わりの合図を告げると緊張が解けたのか辺りの空気とともに参加者の表情が緩んだ。回数を重ね、上達したら西蓮寺や馴染みの寺に納経してもよい。
「気持ちが落ち着く雰囲気が好きで再び参加しました。無言で集中できる時間は貴重です」と2度目の参加だという女性。「心にゆとりを持った生き方を見直してみましょう」河津さんの穏やかな言葉で初回の講座は締めくくられた。

関連記事

今週の地域情報紙シティライフ


今週のシティライフ掲載記事

  1. 【写真】アブドゥルラーマン・アブダラ『最後の3人』(平三)  千葉県誕生150周年記念事業『百年後芸術祭~環境と欲望~内房…
  2.  市原湖畔美術館では、百年後芸術祭|内房総アートフェス|の一環として『ICHIHARA×ART×CONNECTIONS|交差する世界とわたし…
  3.  千葉県南房総市にある酪農のさとは日本酪農発祥の地で、江戸時代に八代将軍・徳川吉宗がインド産の白牛を飼育して、乳製品を作ったことで知られてい…
  4.  森や川に生息する動植物などを観察し、親子で自然を楽しみましょう!4月27日(土)、9月7日(土)、11月9日(土)の全3回に渡って行い、講…
  5.  いつの間にか春も盛り。寒いうちに庭木に寒肥(肥料)を与えておこうと思ったのに遅くなってしまいました。寒い時は庭仕事がどうしても億劫になって…
  6. 【写真】ケヤキ一枚板のカウンターと。左から鈴木さん、悦子さん、智明さん  大谷家具製作所は2011年11月に長南町長南に工…
  7. 『リーダーハーフェン』は1982年結成の男声合唱団で、42年間その歌声を響かせてきた。構成は、トップテノール・セカンドテノール・バリトン・…
  8.  多くの映画ファンを虜(とりこ)にした女優オードリー・ヘプバーンを、前半・後半と2回に分けて掲載します。ヘプバーンは今でも日本や欧米諸国で人…
  9. シティライフ編集室では、公式Instagramを開設しています。 千葉県内、市原、茂原、東金、長生、夷隅等、中房総エリアを中心に長年地域に…

ピックアップ記事

  1. 【写真】アブドゥルラーマン・アブダラ『最後の3人』(平三)  千葉県誕生150周年記念事業『百年後芸術祭~環境と欲望~内房…

スタッフブログ

ページ上部へ戻る