靴の輪が大きなファミリーを築いてきた軌跡 靴のファミリー 石川さん【内房】

 千葉市若葉区千城台に、開業41年を迎える店『靴のファミリー』はある。社長の石川周三さんは、開業前はデパートの靴売り場で勤務しており、靴を通して地域の力になりたいという熱い思いを胸に、妻の桂子さんと独立した。「靴の総合店としての始まりは、上履きなど学校の物や12㎝から30㎝までと幅広いサイズに対応した靴を扱っていました」と懐かしむ、店長の桂子さん。周三さんは常に丁寧な接客を心掛けながら、『靴と健康』をテーマに生活習慣病予防士や健康管理士上級指導員を取得。「足の裏の筋肉は20種類以上あり、内側・外側のゆるみによってゆがみが生じ、前傾姿勢になるなど歩行のバランスが崩れます。また、足の裏には全身の神経が張り巡らされています。正しい姿勢で歩くには自分に合った靴選びが重要です」と、周三さんは説明する。同店ではこのように靴と体をセットにして捉え、靴を販売するだけでなく、『足と靴と健康』をテーマに県内で無料講演活動を行っている。7年前からは娘、奈津子さんや夫の渡辺晋仁さんが加わり、『みんながやりたいこと』をモットーに日々奮闘している。

靴への想い

足の計測

 同店の魅力は、『靴の購入から体のケアまですべてが揃っている』ことである。現在、4人の動きはスポーツのようにチーム制で成り立っているといっても過言ではない。靴の購入のため同店に入れば、桂子さんが出迎え、周三さん、晋仁さんが計測を担当。長さや幅だけでなく、魚の目やタコがないかの確認及びフットプリントを用いて体のバランスまで確認する。「足の形は顔より個性があるんです。靴の選び方って教育されないですよね。だから、歩きづらさを感じてもそのままにしている人は多い。症状の出ない早い段階から、靴習慣を身に着けることが大切です」という、周三さん。足の状態が分かったら、次は晋仁さんへパス。

歩行チェック

 上級シューフィッター・靴調整師として働く晋仁さんは、「歩き方で体のバランス、筋肉の使い方や体幹を見ます。いつも右足から出る、膝が内側に入るなど特徴によって、トレーニングの方法を教えています。また、インソールやかかとなどを調整することで、歩行まで全体の流れとしてサポートするんです」と熱く語る。もしも、靴だけでカバーできない体のゆがみを見つけたら、まずは整体に行くことをオススメする場合もある。「どの部分が乱れていても、改善に繋がらないんです。靴の修理、フットケア。それらを総合的にサポートできるのは自分だけだと思うし、靴調整師というのは他に誰もいない、自分が作った造語です」と、自信を覗かせた。

フットケアー

 そして次のパスは、シューズ&フットアドバイザーであり栄養士の奈津子さんへ。奈津子さんは、同店の一室にフットケアスペースを設置。「魚の目、タコなど硬くなった角質の除去や、足裏にある反射区を刺激して体の不調を整えています。痛みがあると、つい庇うように変な立ち方をしてしまうんです。足の指の使い方や水分が足りないなど自分でできる体のケアの仕方までお伝えしています」と、万全の態勢だ。

軌跡そして未来へ

人気のストレッチウォーカー

 7年前、晋仁さんと奈津子さんが加わるまで靴のメンテナンス部分は外注に出していたとか。「靴と健康面を繋ぐサポートは店長が万全だったので、僕たちは技術面をサポートしていこうと話ました。それから整体の勉強に行ったり、様々な資格をとりましたね」と思い返す晋仁さんに、「両親が長年続けてきた仕事を守り尊重しながら、新たな挑戦で店を盛り上げたかった」と続ける奈津子さん。歩くことは健康に欠かせない運動であり、気分も上がる。 「お店のお客様は30代から70代までと幅広く、市原市や茂原市、柏市、遠いと静岡県や北海道の県外から足を運んでくれる方もいます。やっぱり一番嬉しいのは、お店に入ってきた時に暗い顔をされていても、帰る時に笑顔になっていることです」と、桂子さんが笑顔で話す。足の計測やアドバイスをした人数は一万人を超えており、「体の不調の原因は足の裏や靴にあるかもしれません。年代に関わらず靴に興味をもってもらえたら嬉しいです」と、4人は声を揃えた。

お店のHPはこちらから

 

問合せ:靴のファミリー
千葉市若葉区千城台南1の3の10
Tel.043・237・0271

 

●出張相談会・販売会を開催

・令和3年7月7日(水) 道の駅 むつざわ つどいの郷
 「足と靴の無料個別相談会」10:30~15:30

・令和3年7月22日(木)・23日(金)
 市原マリンホテル カンファレンスルーム

 「出張販売会・個別相談」10:00~15:00 ※参加希望の方はコロナ対策の為、事前にお電話して予約ください。

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