素材と配色に季節を入れての帽子づくり

 麻、綿、ウールなどの天然素材を使った帽子を作る甲谷恭子さん(45)は、千葉を中心に活動する帽子作家。もともと帽子をかぶるのが好きだったが、欲しいものがなかなか見つからず、それなら自分で作ってしまおうと思ったのが制作のきっかけ。「家にあった布を使い、型紙もなく適当に作ったら形になりました。その後、他の形の帽子も作ろうと本を買いましたが、書いてあることは初めて知ることばかり。全くの独学で今に至っています。上手く出来ず、途中で嫌になることもありましたが、頑張って型紙から作れるようになりました」と甲谷さん。
 母親が洋裁をしていた影響もあり、簡単な洋服や小物は作っていたが、せいぜい学校で教わるくらいの知識しかなく、まさか帽子を作って販売するなど考えていなかった。しかし興味があることには躊躇せず行動する性格で、二十代半ばの頃、遊び感覚で友人と泊まる所など決めずに飛行機のチケットだけを買い、海外に滞在することが幾度かあった。その中でインドやタイのゲストハウスで知り合った旅行者が物を作って販売し、お金が貯まったら次の場所に移っていくのを目の当たりにした。作った物を売ることが特別のものではないと感じたという。
 それで20年位前、小物雑貨店から商品として作品を置いてみないかという誘いに迷うことはなかった。「専門的な教育は受けなくても、私が作った帽子は売れていました。それが自信になってどんどん作品を作ることができました。そしてどれくらい仕事として広がるか試したくなり、帽子を車に積み込み、千葉はもちろん、関東近郊のイベント会場に出店するようになりました。売ることだけを考えて作るのではなく、量販店では売っていないもの、その時にしか買えないもの、長く使ってもらうことを考えて作品を作っています。奇抜なことじゃないですが、アイデアが次々に出てくるので帽子を作ることがライフワークになっています」
 毎年のように同じイベントに参加していると、リピーターや顔なじみの出店者と一緒になる事が多くなった。気の合うクリエーターとの繋がりもでき、好きなものや目線が同じような仲間と展示会を行うようになった。互いに刺激を受けるのはもちろんだが、励まし合えることでやる気になり相乗効果があるそうだ。面白いと思ったことはまずやってみる。そうすることで何かが変わり、自分の視野が広がってくるという。
 「人生色々ありますが、好きなことが出来てとても充実感があります。とりあえず一歩を踏み出してきた結果、計算できない面白いことが起きてきました。人生は何とかなるもので、今のスタイルは変わるかもしれないけど、自分の興味のあることをこれからも続けていこうと思っています」
 イベント出店に加え、ギャラリーで年に数回の展示会を行っておりウェブサイトにも出品している。今年予定されている展示は次の通り。

・4月1日~4月28日
Cafe 趣味工房あるく
九十九里町片貝5115の7
TEL 0475・76・1580
・6月 Cafe green+
いすみ市岬町井沢300の1
TEL 0470・80・3326

問合せ フリンジ
E-Mail fringe.027@gmail.com
URL http://fringe27.jimdo.com

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