ドジョウのヒゲは何本?

ドジョウのヒゲは何本?

 多くの生き物を育む水の大切さに気づいてほしいと『水辺の観察会』(市原市環境監視センター主催)が6月8日に開かれた。講師は『市原トンボ池の会』の会員4人。参加した大人12人と小学生7人に同センター員3人が同行した。市原市役所から養老渓谷へむかうバスのなかで、講師代表の岡嘉弘さん(日本自然保護協会自然観察指導員、58歳)が「豊かな自然に育まれた生物に五感で触れ、命のつながりを体感してほしい」と挨拶した。
 到着した観察地の粟又の滝は雨不足で水量は少なめ。ウグイスやカジカガエルの鳴き声に出迎えられた。採取網が配られると長靴やアクアシューズを履いた参加者は水生生物を探して思い思い水辺へ。石を持ち上げ覗き込む小学生やふた手に分かれウグイを捕まえようとする家族も。はじめは「見つからない」と母親に訴えていた女の子も、網ですくった泥や葉のなかに動くものがいるのに気づくと目を輝かせた。講師の田中さんが捕獲したのは15センチほどもあるナマズの仲間ギバチ。岡さんが子どもたちに「ヒゲは何本あるかな」と問いかけると「動いて数えられない」とか「8本だよ」と元気な答えが返ってきた。「捕まえたシマドジョウのヒゲは6本、希少種のホトケドジョウは8本」だという。スジエビ、ナベブタムシ、アメンボなどを観察用の白い皿やバットに分け、岡さんが「死んだ振りをしているヤゴはコシボソヤンマ。ムカデのようなヘビトンボの幼虫はきれいな川に棲む」と解説した。観察後は採集したもの全てを元の川に戻すのがルール。「落ち葉、石や泥にも小さな生物がいる」そうだ。
 その後場所を変えるためやや下流に移動。途中、水面から数メートル上の岩壁に残されたコヤマトンボのヤゴの抜け殻を見つけ岡さんが「ヤゴは何年も水中で過ごし、流れの緩やかな場所から岸に上がり羽化する」と説明した。万代の滝に到着する頃には子どもたちの好奇心は全開。雌雄を見分けようとサワガニを逆さまにしてお腹を見たり、オスがメスの背中にしがみついたままのツチガエルを手づかみにしたり。滝登りをして冒険をする小学生もいた。昼食時に清流を好むトンボのアオサナエが姿を現すと講師や大人たちは色めき立ちカメラを手に川へ。1人で参加した70代の男性は「童心に返る」と楽しげ。
 午後は『あゆの里』へ寄り、自噴する地下水で養殖し、養老川に放流する魚について説明を受けたあと、焼成土などで育てたユリが咲く『市原鶴舞ゆりの里』を散策した。青葉台に住む60代のご夫婦に感想を伺うと「養老渓谷が好きで申し込んだ。たくさんの生物に出会い自然の見方が変わった」との答え。西広に住む小学1年生の男の子は「お尻から水を出して進む昆虫はヤゴだった。いろいろなカエルもいたよ」と生き生きとした表情で話していた。6月は環境月間。

問合せ 市原市環境監視センター
TEL 0436・21・0606
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